北ア・燕岳~大天井岳~常念岳~蝶ヶ岳縦走


上田(大)

北アルプス・燕岳~大天井岳~常念岳~蝶ヶ岳の縦走

2022年9月15日(木)~9月18日(日) (係)上田

参加者:吉村、西村、堀田

今年の9月山行は「ストレスなくいけるところに行こう」となり、北アルプスの燕岳~常念あたりを縦走する計画を立てた。直前まで台風12号・14号の影響で天気予報が日々変わり、決行日判断を下すにあたり係はストレスの溜まる一週間を過ごした。

結果的に当初予定通りの9月16日から登りはじめ台風14号が来る前に下山する計画とし、3連休の前半を使って快適な稜線歩きができた。

<行動記録>

(9月15日)

7:00廿日市に集合、前日より宮島SAスマートICを通過させデポしてあった吉村車に荷物を積み込み安曇野ICへ向けて出発。予定通り16:00頃に安曇野に到着、近くのスーパーで買い出しをして中房温泉までの小一時間の曲がりくねった道を進む。本日は市営駐車場の空きスペースを泊地とし、軽く飲んだ後早々と就寝。

(9月16日)

3:00起床、朝食を済ませ、テントを片付け、共同装備を振り分けてザックに詰め込む。

車両回送サービス業者へ車を預けるために中房温泉登山口のロータリーまで車で進む。4:45無事に回送サービス業者と合流、車を預けていざ登山開始!

おはようございます at中房温泉

中房温泉登山口からは合戦尾根と呼ばれる急登を登る。ルートは明瞭だが初っ端から1,400mの高低差を登るので、ペース配分に気を付けてゆっくり歩を進めた。5時過ぎには周囲も明るくなってきて、5:30第一ベンチ到着、少し汗をかくが気持ちの良い登り。6:00第二ベンチ、6:35第三ベンチ、7:15富士見ベンチを通過、良いペースで上がって来た。

1,400mの高低差を一気に登るのでゆっくりめに

7:55合戦小屋、ここはスイカが定番のようで、一応、経験として食してみる。

8:25合戦沢の頭、このあたりまで上がってくると、左手には槍ヶ岳の穂先が見えてくる。合戦沢の頭以降は樹林帯を抜け、開けた真砂土の道を登っていく。正面には燕山荘が見えてきた。

正面に燕山荘が見えてきた

9:15燕山荘へ到着、目の前には槍ヶ岳をはじめ裏銀座コースの山々が広がる、ひとまずお疲れでした!

急登が終わると絶景!

荷物をデポして燕岳へ向かう。途中にイルカ岩やメガネ岩というのがあるので、それらを見ながら進む。

いろいろな楽しみ方があるもんだ

イルカ岩では小魚のヌイグルミを手にもって餌をあげているように撮影する人々もいた。西村さんがヌイグルミを借してらもって撮影~。

真っ白な燕岳、係はこれが見たかった

10:00燕岳山頂に到着、槍ヶ岳を入れてもらって記念撮影。一通り燕岳を堪能したので燕山荘へ戻る。

燕岳山頂にて、吉村さんと係の間に槍ヶ岳

10:30予定通りの時間に燕山荘へ戻り、ここからは快適な稜線歩きで大天井岳へ。

大天井岳への稜線

11:45大下りの頭を越えて、13:25大天井岳手前の切通岩まで下りてきた。キレットって「切戸」と書いたりするが、ここは「切通」と書くらしい。きれっとる?

さて、切通岩からの高低差250m弱の登りが本日最後のハイライト。けっこう疲れてきて少しガスって涼しい冷気が当たると多少気力が出るが、終盤なのでさすがに皆さんへばってきた。

ガス(ミスト)と冷気に元気をもらい大天井岳への登り

14:10大天荘に到着、予定通り!受付をしてテントを張る。テント場は先着順なので早めに到着するように出発して正解だった、まだ20張程度しかテントはないので良い位置取りができた。

大天井岳より明日歩く常念岳方向を望む

14:40空荷で大天井岳へピストン、明日歩く稜線と常念岳が綺麗に見える。

テント場にはぞくぞくと後続の登山者が登ってきて、ビールを飲んでいる間にあっという間にテントは40張程度になっていた。さすが表銀座ルートですね。

今晩は米を炊き親子丼を作る。料理自体はぼちぼち上手くなってきたが、まだ食料計画が甘く食材が残ってしまう点を反省。しかし、最高の天気で良い1日目であった。

(9月17日)

3:00起床、4:35出発。台風14号の影響が今晩から出始める予報で、蝶ヶ岳の稜線にテントを張るより徳沢に下りる方向で話をする。まあ、蝶ヶ岳の下りは展望がないようなので雨の中を下りても良いし、そこは夕方判断とし本日も稜線歩きを堪能~。

安曇野市街の上にできた雲海と朝焼け

日の出近くなると、安曇野市街方向に朝焼けと雲海が広がる。少し風が強いが立ち止まって見とれてしまう。

右に槍ヶ岳、左に穂高連峰

西側は槍ヶ岳と、穂高連峰が良く見えるようになってきた。北穂の小屋や涸沢のテント場まで見える。

東天井岳と横通岳をトラバースし、常念岳を目指す。この稜線歩きもなかなか気持ちいい。

常念岳への尾根、カッコいい

常念岳手前の下りは樹林帯となり、7:20常念小屋へ到着。常念小屋は鞍部にあるんですね。

常念乗越から常念岳への登り返し

さて、日本百名山の常念岳を目指し登り返し。この山の登り下りはけっこうな岩稜帯となっており、北アルプスにやってきた感がする。

常念岳へ登り、足元はガレガレ

9:05常念岳に到着、記念撮影をしてしばらく穂高連峰の景色を堪能。

常念岳山頂にて

そして常念岳のからの下り、けっこうハードな下りで荷物が重いので足元に注意しながら下る。

下りはギャップも大きく結構ハード

常念岳を下ったあとの蝶ヶ岳方面は樹林に覆われているため、岩稜歩きはこのここまで、振り返るとあるいてきた雄大なルートが。

この雄大な常念尾根を歩いてきました

樹林帯なので風が来ないだろうな・・・と覚悟して突入したが、意外とひんやりとした場所が所々ある。びっくりするほど蒸し暑くもなく樹林帯のアップダウンを歩く。

蝶ヶ岳へ向けて樹林帯へ突入

13:00蝶槍を通過、このころには青空もなくなり、穂高連峰にも雲がかかりだしてきた。

13:50蝶が岳ヒュッテ手前の瞑想の丘に到着、雨が降ってきた。ヒュッテに到着するころにはかなりの雨になっていたので、カッパを着こんで14:15蝶ヶ岳山頂へ。

蝶ヶ岳山頂にて

さて、あと3時間なら皆さん行動できるということになったので、徳沢へ下山することとした。傾斜の緩い長塀尾根を下る方を選んだが、なかなか長い下りとなり膝への負担が大きく、少し時間がかかったが17:30徳沢へ到着。みなさんよく歩いてくれました、ここまで約27km。「合宿か?」「いやいや快適な縦走です」

徳沢は今夜、遅くとも明日の昼には雨になるだろうが多くのテントが張ってあった。さすがに連休だからか人が多い。空いているスペースを探しテントを張る。

カラフルな徳沢のテント場

今夜はソバ飯!という計画だったが、やはり食材が多く焼きそばに変更~。堀田さんが運動不足でへばったと反省会をして2日目終了。

(9月18日)

3:30起床、5:10出発。8時頃から雨予報だったので、雨が降る前に上高地に着こうということで早出にした。台風が中国地方に来る前に広島へ帰ることもできるし。

車両回送サービス業者へも昨日電話しておき、朝一番のバスでアカンダナ駐車場へ行っても車を乗れるように夜中のうちに回送してもらった。

河童橋にて、すでに空は曇り

7:30雨に降られることもなく上高地バスターミナルへ到着、8:00の便でアカンダナ駐車場へ。無事に車も回送されており、8:35縦走完了~。

車発見、任務完了~ atアカンダナ駐車場

天候にも恵まれ、前半は裏銀座ルートと槍ヶ岳、後半は槍ヶ岳と穂高連峰の眺望しながらの気持ちの良い稜線歩きでした。やっぱ北アルプスのカラッとした空気もいいですね~。

皆さん、長距離お疲れ様でした。また行きましょう!

<コースタイム>

(9月15日)

7:00 廿日市発 → 17:00 中房温泉 ※適地泊

(9月16日)

4:45 中房温泉登山口発 → 5:30第一ベンチ → 6:00 第二ベンチ → 6:35 第三ベンチ →7:15 富士見ベンチ → 7:55 合戦小屋 → 8:25 合戦沢の頭 → 9:15 燕山荘 → 10:00 燕岳→ 10:30燕山荘 → 11:45 大下りの頭 → 13:25 切通岩 → 14:10 大天荘 ※テント場泊

(9月17日)

4:35 大天荘発 → 7:20 常念小屋 → 9:05 常念岳 → 13:00蝶槍 → 13:50 瞑想の丘→14:15 蝶ヶ岳 → 17:30 徳沢 ※テント場泊

(9月18日)

5:10 徳沢発 → 6:10 明神館 → 7:30 上高地(バス8:00)→ 8:35 アカンダナ駐車場 →広島へ(19:00着)

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