個人山行:烏ヶ山(南西尾根+北西尾根)


上田(大)

2023年2月26日(日) 堀田、上田

例年2月中旬は長野方面へ遠征に出かけていたが、今回は天気予報が悪いし、あれこれ忙しいので近場でのワンデイ山行となった。烏ヶ山の南西尾根山行に参加できなかったので、そのルートを狙った。下りのルート選定に迷ったが、木谷へ下るルートを何本か予習してデマンド対応とした。

<行動記録>

(2月26日)

6:50奥大山スキー場を出発、なんと今シーズンはスキー場閉鎖でゲレンデをラッセルすることになる。南西尾根に近いゲレンデのど真ん中をワカンでラッセルしていく。

ゲレンデのど真ん中をラッセル

7:40リフト最上部に到着、ここから尾根に取り付く。

リフト最上部から南西尾根に乗る

右側に発達した雪庇を眺めながら比較的なだらかな斜面で高度を上げて行く。

右側に発達した雪庇

9:15順調に1,201mピークに到着、ここらへんで半分らしいので良いペースである。雪も締まってきたのでワカンからアイゼンにチェンジ。

南峰が見えるがどこを登るかよくわからない。「たぶん、あの白い所だろう」と予測して取り付きに進む。

近くなるとルートが明瞭に

9:40雪壁取り付きに到着、「ブッシュが多そうなのでとりあえずロープ無しで大丈夫だろう」1ピッチ進む。

雪壁への取り付き

核心っぽい垂直部を越えたあたりで高度感が増してきたので「気持ち悪いのでロープを出そう」と安全策を取る。斜面でロープを出すのは面倒、下からロープを出してツルベで登るべきだったと反省。

気持ちいい高度感、後ろには歩いてきた南西尾根

11:00途中でロープを出すのに時間がかかった以外は特に問題なく南峰に到着、北峰への登山者が一人見えた。南峰から木谷への下山ルートを確認しつつ北峰へ。

南峰から北峰を望む

11:25烏ヶ山山頂へ到着、なかなか良いペースで上がってきた。大休止しながら下山ルートを相談する。おそらく簡単なのは南峰から木谷へのルートだと思うが、鳥越峠方面への北西尾根を模索しようという話になった。そして、これが今回の難所だった。

烏ヶ山山頂

とりあえず歩ける範囲を探ったが下が良く見えないので、懸垂下降であれこれ探る。北側は切れ落ちてて行けないので、西側の奇岩(帰って調べてみるとグローブ岩というらしい)方向に進路を取るとそれらしいルートがあった。

奇岩(すごい板状の岩)

おそらくこれが古い登山道だろうという当たりを付けて懸垂下降で25m下った。ダブルロープを連結しようか迷ったがコブがブッシュに引っ掛かってしまうと致命的なので連結せずに下りた。1ピッチ目のロープを残置しつつ、2ピッチ目を下る。おそらくトラバースルートだろうと思われるところに到着、北西尾根を下る決断をする。

懸垂下降体制でルート探索

1ピッチ目のロープを回収してもらい、2ピッチ目下端で集合、懸垂下降からボディビレイに切り替えてトラバースルートを進む。雪の中からトラバース用のロープが出てきた「ビンゴ~!」、なんとか北西尾根に乗る。

トラバースポイント

しかし、ここから2山ほどナイフリッジが見えており、かなり緊張する。幸いにも雪が締まっておりリッジ上を歩いて進むが、下りが超怖い。「下るの超怖いですよ」と堀田さんに相談すると「懸垂下降はどうですか?」と妙案が・・・、「賢いやん!」ということで、幸いにもピークに支点がとれる灌木があったので、それを使って2つのナイフリッジをなんとか攻略。

リッジを懸垂下降で下る、かなり必死
下から見たリッジ

1,385.5mピークに着いたのは15:20、山頂からここまで3時間半かかった。

ここまで3時間半!

「明るいうちになんとか帰れそうだね」ということで、あとはダラダラと広い北西尾根を下っていく。

鳥越峠方面への真っ白な尾根

鳥越峠を経由したかったが、もう1つピークがあるので戦意喪失し、適当なところで木谷への下りへ進路を取り、あとは谷の左岸側をスキー場方向へ向かいゲレンデ中腹に合流。

木谷への下り

17:15奥大山スキー場に到着、歩荷とともにロープワークの練習にもなり、なかなかのオンサイト山行だった。

<コースタイム>

(2月26日)

6:50 奥大山スキー場駐車場発 → 7:40 リフト最上部 → 9:15 1,201mピーク → 9:40 南西壁取り付き → 11:00 南峰 → 11:25 北峰(烏ヶ山山頂)→ 15:20 1,385.5mピーク → 17:15 奥大山スキー場駐車場着 → 広島へ

コメントを残す