個人山行:甲川_沢登り


上田(大)

甲川_沢登り

2022年9月11日(日) 上田、西村、瀬尾(FSK)、柴本(FSK)、佐藤(FSK)

今シーズン計画してから諸事情により中止続きになっていた甲川にやっと行けることができた。今回は福山山岳会の友人3名と合同で計5名での遡行となった。

<行動記録>

深夜に大山駐車場に合流、軽く打ち合わせ後に仮眠。5時起床、朝食をかじりながら装備を着こむ。車2台で終了点の草原に移動し1台をデポ、そのまま入渓地点の鶯橋に移動。

6:45鶯橋の下流でキャンパー達がテント張って熟睡している横を通って、いざ入渓。

入渓地点、それほど増水しているようには見えないが・・・

入渓地点の岩と苔の感じからするとそれほど増水しているようには見えなかったが、前日まで雨が続いていたので注意深く進むことに。

しばらくマックス腰まで浸かる河原歩きが続き、7:08ブログなどでよく出てくるボルダーが出てくる。泳いで左側の滝が登れるか確認に行くが水量が多く無理、右の倒木を登る。

ボルダーの部分は倒木を利用し左岸巻き

7:23三連の釜、最初の離陸できない丸い岩はオーソドックスにショルダーで越えていき、次の釜は左岸からジャンプして右岸側へ。

ショルダーで難なく越える
釜へジャンプ、足元が滑りやすいので思い切りが必要

7:43ほどなく天王滝へ到着、ここからしばらくが核心、水量が多いが水温はそれほど冷たいと感じない、それだけが救いだった・・・。

天王滝、ここを右へ回り込むと核心が始まる

天王滝の先をおそるおそる右へ回り込む。出た~、なんじゃこの水量~!元水泳部コンビが装備を身軽にして進んで行くが、弱点をついてもなかなか右奥へ回り込めない。

最初の核心、なかなか右奥へ回り込めない

3回くらい流されながらもなんとか上田が滝まで到着。かなりの体力を使ったので失敗はしたくない、安全策をとって最初からショルダーを要求、最初の核心を突破。ここを越えるだけで20分くらいかかってしまう。

ショルダーでなんとか突破

その後、しばらく泳ぎも交えながらゴルジュを進む。

核心以外はそこそこ快適

9:04今回最も難儀した足払いの滝。左岸側を泳いで進み、なんとか足払いの滝へ足を入れるが水流が激しくて足が全く動かせない。じりじりと足を動かし手がかかりを探すが、ほんの一瞬で柔道の足技をかけられたように瞬殺で流される。水流もよくわからないので、流されても焦らずに浮くまで自然体に任せる。後続も続々と流される。

右奥へ回り込りこんだ所が足払いの滝(必死なので写真が少ない)

最終的に瀬尾くんが激流を右岸側へ飛び越して右岸の岩を登り、なんとか足払いの滝を突破。しかしロープを使っても後続が流されるなどギリギリの挑戦となった。

そして、足払いの滝を越えると、すぐにまたムズいのが出てくる。

足払い滝の次、左の岩場に取り付きたいが・・・

右岸側を泳いで、左の岩場に到達できればなんとか行けそうだが、泳ぎではまったく歯が立たない。残置ハーケンを使い高巻くことにする。

ツルツルの高巻き

先頭が高巻き成功、しかし見るからにその先も怪しそうなので、ここで断念かね・・・と先頭に尋ねると、意外にも「OK」の手振りが。ロープを使い、後続は泳いで右岸に取り付く。

ロープで激流を突破

なんとか天王滝の上の核心部を越えて、休憩できそうな河原を探す。この時点で10:44、核心部を越えるのに約3時間かかった。さすがに疲れた、温かい飲み物で身体を温める。

やっと一息

その先は小一時間ほど平坦な歩きが続く。岩に付いていた苔の状態から、このあたりで平時より10cm弱増水しているようだった。

しばらく平坦な歩き

体力を回復させつつ、綺麗な甲川の水質を堪能する。

水質はこんな感じ、めちゃ綺麗

12:10地形がまた急峻になっていき、滝や大きな岩場を越えて高度を上げていく。

各自思い思いのルートを進むが、所々難しい所が出てくるのでお助けロープで安全確保を行う。

また傾斜が出てきた

12:46最後の核心は胄滝。右側を登るらしく、甲川初の上田が登らせてもらう。水流が多くて全然手掛かり足掛かりが見えない、身体も冷えるのでカムで支点を取りつつA0で登る。

胄滝、右を登る

その後は難しい所もなく綺麗な渓相を堪能しながら進む。

こんな沢が中国地方にあるとは・・・

14:40新しくできたと思われる堰堤に到着、崩落地まで行こうと思っていたが時間も時間なので、ここで出渓とする。

新しくできた堰堤

この堰堤は今回のメンバー誰も見たことがなく、ここから林道歩きで車まで戻るルートを確認するにはもってこいの出渓点であった。

けっこう急な林道

急な林道を登り、15:30車をデポした草原に到着。お疲れでした!

いやいや、今回もクタクタになりました~。

核心部は天王滝の上だけかと思っていたが、予想以上に難所があり難しい沢であった。正直、5人いて各人が交代で先頭を行かないと体力が持たない感じであった。しかしながら、これだけ綺麗な水が大量に流れている沢が中国地方にあることに感動~。来年、もう少し水量の少ない時を狙ってまた遡行したい。

<コースタイム>

6:45 鶯橋(入渓) → 7:23 三連の釜 → 7:43 天王滝 → 9:04 足払いの滝 → 12:46 胄滝 → 14:40 堰堤(出渓) → 15:30 車両デポ地点

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