個人山行:大峰山(八経ヶ岳)


上田(大)

2021年10月9日(土)~10(日) 上田、西村

日本百名山を少しでも行っておこうということでなんとか1泊2日で行けそうな大峰山(八経ヶ岳)を選択した。順調に行けば双門コースを、到着時間の予定がずれれば行者還トンネル西口からのルートを計画した。

<行動記録>

(10月9日)

広島から大阪方面へ。大台ヶ原へ行く時は東大阪市のあたりを通ったが、今回のナビは大阪市内を突っ切るルートを示している。ビル群の間を抜け曲がりくねった環状線を慎重に走る。都会はスゲ~。

大阪の環状線通行中

やはり大阪市内からは予定通り走れず、予定より少し遅れて13:00熊渡到着。なんと林道が工事中で通行止めとなっている。

熊渡のゲートは施錠されて通行不可

双門コースは諦め、天川村役場の下見をして行者還トンネルまで走ることに。国道309号線横の川迫川の景色がすごい。フライフィッシングしている釣り師がわんさかアマゴを狙っている。わき見運転に気を付けて細い車道を進む。

国道309号線の川迫川の景色に目を奪われる、わき見運転注意!

行者還トンネルの東口や有料駐車場を偵察後、西口を少し下った駐車スペースに車を止める。せっかくテント、食材も持ってきたし、車の横でテントを張るのも勿体ないし、トレーニングも兼ねて荷物を担いで山へ上がることにした。

登山ポストに計画変更後の登山届を投函後、しばらく平坦な砂利道を歩き。橋を渡るとすぐに急登。高低差450mを一気に登り、ここがこのルートの核心でしょう。奥駈道出合まであがれば平坦な地形もありビバークできるだろうと予想はしていたが、その通りの結果になった。適地を発見、日も落ちてきたし今日はここまで。

テントで食べると質素な食事でも美味い

荷物の約3分の1を占めていたであろう品物を片付けにかかる。

(10月10日)

5:00テントの外をのぞくと、霧に包まれていた。雨ではないが雨に近い霧のようでテントに当たるとパサパサと音がする。大台ヶ原といい大峰山といい、このあたりの山域は湿気が相当多い。周囲がまだ白いので完全に明るくなってから行動しようということになり6:30出発。すでに標高は1,600mのところまで上がっており、今日は高低差があまりないので少々の遅れは取返せるはずだ。

6:55弁天の森を過ぎ、聖宝ノ宿跡を過ぎたところから250mの登りとなる。木階段が整備されており滑らないように注意して歩く。山頂が近づくにつれて紅葉も目立ちだす。

落ち葉の積もる木道、周囲は紅葉が始まっている

8:20弥山に到着、弥山神社を参拝し、三角点を探すがどうも弥山には三角点はないようである。テント場やら小屋をしばらく見学したのち、双門コースを歩いた場合に利用できそうな狼平の避難小屋を偵察に行くことにする。

弥山小屋到着、複数の建物が建っている

弥山から反時計回りに狼平~高崎横手~明星ヶ岳回れば八経ヶ岳につく頃には多少霧が解消されているかもしれない。

なんとも歩きやすい登山道を狼平へ向かう。オオヤマレンゲの保護区域は立派なネットで囲われており、しっかり戸締りをしなければならない扉が数か所あった。

金属ワイヤーと複合の獣害保護ネットの扉

弥山から下ること約40分、9:30狼平に到着。避難小屋もあり、焚火の跡もある。弥山川沿いの双門コースを辿るとここに出てくるわけですね。

今回の目的地、狼平避難小屋
弥山川、双門コースを辿るとここに出る

狼平から高崎横手、明星ヶ岳へ向かうが、道は歩きやすく周囲はシラビソの森、シダの景色、苔の景色、白骨化した倒木地帯とあれこれ景色を変え、飽きることなく歩くことができる。

シラビソの森
一面シダの場所も
白骨化した倒木地帯

11:10明星ヶ岳を過ぎ、10分も歩くと八経ヶ岳の山頂に到着。空は時折青空が見えるが、周囲は真っ白だった。すでに10名近くの先行者が山頂で食事や写真撮影をしている。

記念撮影を取ってもらい、ガスが晴れないかとパンをかじりながら待ってみるが周辺の山々が見えることはなかった。

八経ヶ岳山頂、この杖をもって写真を撮りたかった…?

12:30には弥山を下山できるようにと逆算して八経ヶ岳を発ち、弥山経由で来た道を戻る。最後の急登を下っている途中で雨が振り出しカッパを着る。本降りになってきたので木の根や岩で足を滑らせないように慎重に下る。

三点支持で慎重に下る

救急車やパトカーのサイレン音が聞こえだす。もう道が近いことが感じられるが「なんで救急車がおるんかね?」、消防車のサイレンも聞こえる。「道が狭いので交通事故でもあったのかな?」と話しながら下りていると怪我をした人をシートにくるんで待っている人達がいた。どうも下りている途中で足を滑らせて救助を要請したようだった。

救助待ちということを聞いて再び下山を始める。途中15名くらいのレスキュー隊員とすれ違い、下山口には警察、消防隊、救急車、消防車が勢揃いしていた。明日はわが身、気を付けて行こうと思うのであった。

登山口で待機する警察・救急隊員

15:00車止め到着、雨が降っていて着替えられないので天川村役場の駐車場まで移動して着替えて広島へ約7時間のドライブ。帰りも大阪市内の複雑な道路を迷わないように気を付けて走る。通天閣やアベノハルカスを眺めながらの移動もたまには良いかも。また次回来ることがあれば双門コースを計画したい。

通天閣、大阪って感じの照明ですね

<コースタイム>

(10月9日)

7:00 広島 → 10:20 熊渡→ 12:40 行者還西口 → 14:00 車止め発→奥駈道出合(適地泊)

(10月10日)

6:30泊地→6:55弁天の森→7:25聖宝ノ宿跡→8:20弥山→9:30狼平→10:05高崎横手→11:10明星ヶ岳→10:20八経ヶ岳→12:30弥山→13:15聖宝ノ宿跡→13:40弁天の森→14:00奥駈道出合→15:00車止め着→広島へ(23:00着)

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