クラ技雪山講習(大山)


三谷

月日:3月5日(土)~3月6日(日)
参加者:松林、川本
<行動記録>
元谷で本日の訓練を終えて(と言っても夜の部の訓練も続く)、適当なビバークサイトを探す。
今回、弥山の六合目でビバークして、朝暗い内に頂上を目指す予定だったが、天気はあいにくの荒れ模様で、元谷でキャンプすることにした。幸い、雪洞を掘るくらいの積雪量はある。
スノーソーとスコップを使って斜面を切り出し、全面にブロックを敷き詰めて半雪洞を作った。
二人用のツェルトを覆って屋根代わりにするが、少し小さく、空が見えている。すきま風どころの話ではない。ほとんど外に寝ていると同じ状況だ。中途半端な半雪洞ではなく、雪洞を掘れば良かったと後悔する。
徐々に風も強まってきており、過酷なビバークになりそうだ。雨が降らないことを祈る。近くに避難小屋があるし、安藤さんもテントに避難して来てもかまわないという。
一応「ビバーク訓練」の準備ができたところで、安藤さんたちと、一緒に食事(宴会)をする。昨夜の寝不足がたたって、一人、二人とうつらうつらし始める。ビバークの状況を考えると、なるべく夜は短くしたかったが、仕方なく宿に戻ることにする。若手二人は、シェラフカバーとマット無しで一夜を過ごす。
上の樹林で「ゴォー」と音がしてしばらくすると、強い風が吹きツェルトをばたつかせる。朝までこのサイクルが続き、眠った気がしなかった。風の音は心理的に不安感を誘う。気が付くと、アンカーの一部が外れて天井が下がっていた。
なんとか無事朝を迎えた。ブロックはほとんどが溶けてなくなってしまった。寒さに震えながら食事を作り、早々に撤収を始める。
安藤さんたちは、例会の本隊に合流するために、朝早く立たれた。
さて、昨日基本的な訓練はすべて終えてしまったので、今日は何をしようか。天気も下り坂だし、ビバークの疲れが溜まっている。小屋の前でレスキューの訓練を行うことにした。クレバスに落ちたことを想定して、自己脱出と引き上げのシステムについて、それぞれが実施した。マイクロトラクションというプーリーとブロッカーが一体になった用具を使うと、システムの構築はずいぶん早くできるようになる。その前に、自己脱出と自己確保することが優先であるが。
元谷に泊まったパーティーは次々と下山し始めている。雨も降り出したので、我々も片付けて下山することにした。

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