オサカエ~吉和冠山縦走


松林

4月5日~6日  (係)松林
参加者:吉村、平本、徳永、保見、西本(入会心得)、三谷、島本、桑田、田村、横山、兼森
<行動記録>
 春合宿前の歩荷訓練山行は、アクセスが良く市街地から近いコースで行われることが多いが、今回は係の意向で中国山地に入ることにした。前回の高岳~天杉山縦走に続く、県境シリーズ第二弾である。コースはR488県境のオサカエから入山し、県境稜線を南進しつつ周囲のピークに寄り道しながら松ノ木峠まで到達するという計画。前回は途中参加が不可だったため、今回は1日のみの参加も可能としたところ、12人の大所帯となった。
4/5(土)
 この日は吉村、平本、徳永、保見さん、係と前回の県境シリーズのメンバーに入会心得の西本さんを加えた6人。松ノ木峠に車をデポしてオサカエから入山する。前日アメダスを見ていたところ、匹見で40mm弱の雨。稜線付近ではそれなりの積雪量を予想していたが、現地の積雪は5cm以下と少ない。稜線沿いに延びた送電鉄塔の快適な巡視路を進むが、小郷山から先は送電線が北の尾根伝いに下降している。小郷山手前400mほどから巡視路はトラバース道になり、進んでいると道も北尾根沿いに下降してきたため、少し引き返して赤テープのあった地点から小郷山の山頂へとヤブの中を直登する。西本さんは道無き道に不慣れなためか、苦戦していたが何とか登り切った。山頂より、五里山方面はガスで見えにくいが、南には赤谷山、大神ヶ岳、三坂山の山塊と、奥に特徴的な形をした吉和冠山が見える。
 少しばかり展望を楽しんだ後、南南西に進路を変えて進む。小ピークの先で尾根が不明瞭になったところが鞍部への下り口だが、木が繁っていて稜線が判り辛い。「この50m幅、30m幅の中に稜線がある」と目星を付けて進むと、先に下りていた保見さんが見つけてくれた。この先の稜線が細い辺りは歩き易く、最後尾の係は次の分岐は未だか未だかと待つばかりである。左前に見えていたピークが三坂山で、それが近付いて横に来たので「もう大神ヶ岳の分岐だろう」と思って前を止めたが、「違う。あと2つ先のピークだ」と言われ、サボっていたのがバレてしまった。
 大神ヶ岳の分岐となるピークで休み、三坂山はカットすることに決めて八郎トンネル上部へと向かう。翌日の稜線縦走はトンネル上部からスタートのため、この区間は往復するしかない。3人はザックを置いていくが、気合が入っている平本、徳永、保見さんはザックを背負ったままである。三坂山の分岐の先では読図的に面白い直角曲がりを2回経て、少しずつ下り、トンネル上部へと出る。
 大神ヶ岳の分岐に戻ると吉村さん予報が当たり、雪が降り始めた。携帯電話の電波が入っていたので「夜から参加組」の島本さんに連絡すると、スタッドレスタイヤ装備の島本号で来ることになった。ピークから西へ、見えない稜線を探しながら下って行くが、少し外したため小さな沢を渡ることになる。確かに後で良く見ると、ピークからすぐに西、ではなく北北西へ40m前後下った後、西へ向いている。後々良く見れば分かるのに、現場ではこういった細かいものは見落としがちである。
 係は先の休憩中に地形図を無くしたため、すべて前のルートファインディング部隊にお任せとなる。明日は明日でアップダウンの多い面白いコースなのに、地形図を見ながら歩けないとは誠に残念だ。てなことを考えながら最後尾を着いて歩くが、なかなか大神ヶ岳に辿り着かない。こちらは現在地が掴めず何も発せられず、寂しい思いだ。今回は全ての分岐間のコースタイムを距離と標高差から算出していたが、道無き道ではなかなか通用しない。少しでも木を巻いたり、手で払い除けたり、という箇所が積み重なると、整備された登山道での時間に比べてちょっとずつ差が開いてくる。後半になって疲れも貯まって来ていたのだろう。
 大神ヶ岳山頂と思わしき岩場を過ぎ、歩いてきた向きのまま下ろうとするが、下る道が見当たらない。山頂岩塊手前で吉村さんが道ではないかと目を付けていた箇所まで戻り、保見さんを先頭にこのトラバース道を進むと、祠のある岩場の下に回り込めた。足早に鳥居のある登山口に下り、駐車場でテントを張った。
 参加人数が多過ぎて吉村さんに食当を頼んだら、メニューは具材が豊富な手巻き寿司だった。「山でも日頃家で食べられるものを」という吉村さんのモットーだが、そういえば係は十何年も家で手巻き寿司はやっていない。
 三谷さん率いる「夜から参加組」の4人がなかなか到着しないので、雪で悪戦苦闘しているのか?と思いつつ待っていると、声とヘッドランプの灯りが見え、「林道途中に倒木があったため、車を置いて歩いて来た」とのこと。落石が多いから落石を心配していたのに、倒木とは。しかも雪が降り続いているため、翌日の行程が案じられる。
4/5(日)
 外に出ると、残念なことに周りには10~15cm程度の積雪がある。今シーズンは週末が近くなると雪が降るパターンが多く、この時期まで新雪を触らされることになるとはひどいものだ。予定変更は必須、林道途中とオサカエの車を先に脱出させるか、稜線を2~3時間程度進んで引き返すか、と2案出したが、車の脱出を優先させることになった。
 八郎トンネルへ向けて車道を歩いていると、橋の欄干に20cm程度の雪が乗っている。登山口は風向きの関係で積雪が少なかったが、他の箇所はもっと積もっているようだ。トンネルを通り抜けて40分ほど歩くと倒木、駐車位置までたどり着く。この辺りの積雪は15cm程度だったか、車を発進させる際にはタイヤが空回りしてヒヤリとしたが、押して初動をつけると後はスムーズに進んでいった。4人に松ノ木峠組への連絡と、オサカエまで車の回収に行ってもらい、残る6人は八郎林道の起点まで延々と歩く。林道起点で40分ほど待つて回収組と合流し、横山さん、兼森さんの待つ松ノ木峠で12人全員が揃った。
 悪天候時の代案として松ノ木峠~鬼ヶ城山のコースも用意していたが、大先輩より「ヤブはもういい」との意見を受け、普通のコースで吉和冠へ向かうことにした。雪は止んでおり、空は曇ったり晴れたり。気温は風があって動くのにちょうど良いくらいである。道はもちろんトレース無しだが、歩くのに抵抗のないくらいの雪だ。これなら10時出発でも山頂へ行って帰れるだろうと思っていたのだが、西本さんが前日からの疲れが取れていないようで、ゆっくりペースで進んで行く。
 2回目の休憩の際、先頭の桑田さんに「ラッセルはしんどくないか」と聞いたところ、辛くないようだったが、いつの間にか兼森、島本さんと代わりながら進んでいる。積雪深さは30cm前後になってきただろうか。あまりにも遅いペースだったため、係は眠気に襲われながら歩いていたのだが、遂に我慢できなくなったため、先頭の3人に速く進んで早く交代するよう指示を出した。ところが横山さんより、「真ん中が遅れているから離してはダメだ」と言われ、確かによく見ると遅いのは先頭の3人ではなく、真ん中の○○さんだった。寂地冠分岐直前の平坦なピークに近付き、徳永さんより「○○さんが怠くて足に力が入らないそう」との報告を受け、それはどうやら初期の低体温症の症状らしい。
 とりあえずここで休憩して、温かいものでも飲んでから決めようと考えていると、保見さんが症状を確認していて、「これ以上前進すると危ない」ということで、下山することにする。すると今までのペースが嘘だったかのように下山が速い。聞いたところによると、低体温症の原因は衣類調整というより衣類選択らしい。次に向けて改善してくれれば幸いである。
<コースタイム>
4/5(土)
10:16御境→11:21小郷山→12:23 1059mP→13:24大神ヶ岳分岐→14:15三坂八郎トンネル上部→14:54大神ヶ岳分岐→16:54大神ヶ岳→17:44大神ヶ岳登山口
4/6(日)
04:00起床→06:24出発→07:16 三坂八郎林道駐車場所→08:16林道入口9:00→9:35松ノ木峠駐車場9:59→12:55引返し地点13:05→14:23松ノ木峠駐車場

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