雌阿寒岳


吉岡 好英

6月12日 雌阿寒岳(1499m)
4時起床。テントは3張りだけで静かな朝を迎える。朝食後、オンネトーの写真を撮りに行ってみる。湖面は神秘的な色をしており、また波ひとつなく湖岸の木々を映しており綺麗だ。テントを撤収し、雌阿寒岳温泉の登山口に移動する。晴れわたった空の中に、不気味な音を立てながら噴煙を上げている雌阿寒岳の頂が見える。登山口で登山届けに記入し、登山開始。樹林帯の中の緩い登山道沿いにはケーブルが続いている。火山の計測機器に繋がれているのだろう。4合目辺りから振り返ると、オンネトーの青い湖面が見えてくる。さらに登山道傾斜は急となり、大きな石の間を縫うようにジグザグに上がっていく。7合目まで来るとハイマツもなくなり、火山特有の匂いもきつくなってくる。噴火したら避難を・・・の看板があるが、どこへ避難したらいいの? 火口壁まで上がると8合目の標識が大きな岩の上に設置されている。火口を左回りで進んでいくと、火口の最低部には池があるのが確認できる。噴煙が轟音とともに吹き出ている。左手遠く下には阿寒湖や雄阿寒岳が、さらに遠くには斜里岳?が見えている。阿寒湖登山口に続いている登山道もはっきり見ることができる。今日も登山開始以後、誰とも会わない。頂上も独り占めだ。阿寒湖方面へ下った広い台地の中央付近からも噴煙が上がっている。遠くの稜線上には雪をまとった旭岳連峰、十勝岳連山や日高の幌尻岳などが見えている。頂上でしばらくのんびりするが、見渡す限り人影がなく、聞こえるのは噴煙の音だけだ。下山開始。噴火口の中に小さな噴火口もあり、ここからも吹き出ている。阿寒富士へ上がる登山道がはっきり見えるが、今日中に小樽まで行くので、この山はパスと決める。広いコルへ下り、オンネトー登山口への標識を確認して快調に下っていく。このコースからもオンネトーが見える。ハイマツ帯からさらに樹林帯を下り、オンネトー登山口に到着。すでに車はこちらに回されていた。
再び登山口の雌阿寒岳温泉へ行き、温泉に浸かる。露天風呂は貸切りだった。
コースタイム
雌阿寒岳温泉登山口(6:35)—(7:31)5合目—(7:52)7合目—(8:03)8合目—(8:32)雌阿寒岳(8:45)—(9:10)7合目コル—(9:27)5合目—(10:14)オンネトー登山口

入浴後、12時過ぎに小樽へ向けて出発。夕張で帰りのフェリー予約変更をする。順調にいったので二日早く帰ることになる。JAの直売店で名産のメロンを食した後、一般道を走って札幌に入る。18時頃札幌着。ここまで帰れば、時間もあるしサッポロビール園で、ジンギスカンで夕食とする。さらに一般道で小樽フェリーターミナルへ。12日23時30分発、舞鶴行きのフェリーに乗り込み、北海道の山行を終える。
広島へは14日3時頃、到着。走行距離は2430km(北海道内:1500km)

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