個人山行・立山でバックカントリー


吉岡 好英

期間:2024年5月2日~6日

参加者:宮本、遠藤、田房、(会員外:亀井、岩田、田中、石田、川辺、小川)

2月、恐羅漢で山スキー仲間の岩田さんから、GW期間中のバックカントリーのお誘いがあった。
以前は連れて行く立場だったが、数年前から連れて行ってもらう立場になった。
宮本くんは早々に参加表明。他に遠藤さん、田房さんも参加。亀井さんはメンバーに空きがあれば雪の立山に行ってみたいと言われ、リーダーに相談すると4月末にキャンセルが出たので参加可能となった。参加者は男性6名、女性4名となる。

5月2日
19時30分、田房を迎えに行った後、阿品台で亀井と遠藤を乗せ、予定より遅れて20時30分頃出発。夜のドライブなので運転を交代しながら、SAでの休憩を長めにとり富山へ向かう。

5月3日 日付が変わって7時頃、北陸道・小矢部川SAに着く。早く行ってもアルペンルートは乗ることが出来ないだろう。9時頃に立山駅前に到着予定で時間調整する。いつもなら立山ICまで走るが、富山ICで北陸道を降り、ガソリンスタンドの多い富山から立山への一般道を走る。富山市内で給油をしておく。9時頃、立山駅前に到着。連休に入ったこともあり駅近くの駐車場は満車。車は少し離れた常願寺川沿いの駐車場になった。アルペンルートは午前中の乗車は厳しいだろうと思っていたが、10時発のケーブルカーに乗ることが出来た。9時台までは大混雑だったらしい。ケーブルカーもゆったりだった。美女平でバスに乗り換え室堂に向かうが、今シーズンは積雪が少なく雪の大谷は13m。
扇沢から入山の宮本は朝イチの便を予約していたが、ケーブル乗車の列はダム堰堤まで続いていたと言っていた。
12時前、室堂山荘に到着。すぐにチェックインするが、先発メンバーはチェックインしていない。荷物を預けてどこかに行っているのだろう。部屋に入り、無線機で呼んでみると「雷鳥沢を登っている」と応答があった。部屋で少し休んだ後、室堂山荘前の斜面を滑ろうと誘うが亀井、遠藤は疲れているので部屋に残ると言う。まだ若い?田房と二人でスキーを担いで山荘前の室堂山から国見岳稜線を目指して登るが中腹で諦める。さすがに一睡もしていないのでキツイ。標高2550mでスキーを履いて滑降準備。30度くらいの斜面はザラメで滑りやすく板もよく走る。滑降はほんの数分で終了。山荘に帰り、部屋で休んでいると先発メンバー5名が雷鳥沢から帰って来た。
先発メンバーは剣御前小屋まで行ったらしい。宮本は雷鳥沢を滑降後、大走りに行ったらしい。
「17時頃からサンセットスキーに行きますが、どうですか?」と誘われる。遠藤、田房も参加するという。山荘前の斜面を、稜線を目指して登るが稜線まで着くこと無く、標高2580m付近でタイムリミットの18時10分になった。スキーを履いて左手に富山湾に沈む夕日を見ながら室堂山荘に向かって滑降。表面の雪は凍り始めており慎重に滑るが、右足の板が凍り始めた雪面に引っかかったのか外れて転倒。部屋に帰り、しばらくすると大走りに行った宮本も帰ってきた。
夕食は全員揃って頂きました。

 室堂山稜線へ

サンセットスキー

5月4日 今日も青空が広がり風は吹いていない。元気組は一ノ越から雄山に登り、御前谷を滑降してロープウェイ下をくぐってタンボ平を滑降して黒部平へ。宮本もこのメンバーに入り一足先に室堂山荘を出発する。
スキーをしない亀井はミクリが池山荘で温泉に入り周辺を散策する。
遠藤、田房と小川(女性)を連れて浄土山からカールを滑降予定でビーコンチェック後、一ノ越へ向かう。一ノ越へ到着すると元気組の5名が雄山への尾根に取り付いたところだった。雄山頂上から御前谷、タンボ平を滑降して、黒部平からロープウェイなどを乗り継いで室堂に帰るコースだ。
一ノ越から眺望がすばらしく槍ヶ岳、笠ヶ岳など北アルプスの山々がキレイに見えている。
遠藤は一人で室堂山荘に帰ると言うが、一人で返すことが出来ない。田房、小川に「ここから浄土山に行くには危険な場所はないので二人で行って欲しい」と伝えるが、まだ行ったことのない二人は少し不安そうであった。遠藤が一ノ越で待っていてくれるなら、一緒に浄土山に行かれるのだが・・・。話しているうちに遠藤も浄土山へ同行することになり、チームを二つに分けなくて済んだ。スキーをザックに付けて浄土山に向かう。今回はいたるところで雷鳥を見ることが出来た。
浄土山の広い台地にある富山大学・気象観測所付近でゆっくり時間をとる。天気は穏やかで気持ちいい。雲ノ平、薬師岳はすぐ近くに見ることができる。遠くに見える白山もよく見えており、明日の天気も問題なさそう。
スキーを履いて滑降準備にかかる。浄土山手前コルまで尾根を滑る。ここから一ノ越下の祓堂付近まで広いカールが続いている。尾根からカールにドロップ。稜線からしばらく急傾斜を滑降して、少し緩くなった中腹で3人が滑降してくるのを待つ。それぞれが広い斜面にシュプールを描きながら降りてきた。浄土カールは初めての3人は素晴らしい斜面に感激している。斜面は次第に緩くなってくる。祓堂辺りから一ノ越へ登ってくる登山者が多くなってくる。少し滑っては4人が揃うのを待つ。滑降コースを誤ると登り返しになるので注意が必要だ。浄土山北斜面付近から斜滑降になるが、ほぼ室堂山荘近くまで歩くこと無く滑走して、14時前帰着する。
御前谷メンバーは16時頃、山荘に帰ってきた。

浄土山へ

浄土カール

5月5日 今日、田房は雄山に登りたいとの希望。リーダーに許可を得る。山荘前でビーコンチェックを済ませて全員で一ノ越へ向かう。一時期、バックカントリーする人が少なかったが、10年くらい前から増えてきた。雄山のルンゼには多くのシュプールが見える。一ノ越に到着後、遠藤は雄山に登りたいというので、田房と一緒に行動。二人は雄山谷を100mくらい滑り、一ノ越へ引き返して雄山へ。他の者は雄山谷をそれぞれの判断で滑りたい場所まで滑降することにする。大岩まで滑降しても5分もかからないが、登り返しは1時間以上となる。石田、吉岡は大岩まで150m付近(標高2560m)で止める。しばらく休んでシールを着けて一ノ越へ登り返す。大岩まで滑ったメンバーも登り返してきたが、4名は浄土山へ行くため龍王岳のルンゼを登っていった。田中、小川は一ノ越へ帰ってきた。
先に一ノ越へ帰っていた岩田、石田も浄土山へ登って行く。田中、小川、吉岡は雄山へ登った二人が一ノ越へ下りてくるのを待つ。30分くらい待っていると下ってくる二人が見えた。
少し休ませ、室堂山荘へ滑降準備。雪のない一ノ越から少し下った場所でスキーを履いて室堂へ続いている登山道沿いに滑降して室堂山荘に帰りました。
浄土山に行ったメンバーも帰ってきたが、宮本は室堂山の稜線へ滑りに行った。
16時30分頃からサンセットスキーに出かけるとお誘いがあったが、夕方から雪面が凍るし、乾燥中のシールを濡らしたくない理由でお断りする。
サンセットスキーに行ったメンバーは宮本と合流して18時前に山荘に帰ってきた。「今日の雪面は時間が早かったので凍る前の良い状態で滑りやすかった」と報告があった。
今日の亀井は雷鳥荘から雷鳥平付近を散策。雷鳥平のテントは張っているだけで80張りあったそうです。
高層は湿ってきたのかジェット雲が長く延びている。筋状の雲も広がってきたので明日は間違いなく崩れるだろう。

一ノ越へ

一ノ越から室堂山荘へ

5月6日
予想通り灰色の雲が広がっている。何とか立山駅で車に荷物を積み込むまで降らなければ良いけど。
室堂発8時のバスで美女平へ下る途中で小雨が降り出してきた。ケーブルに乗り換え立山駅に帰りました。
田房が車をとりに行くころは、雨は気になるほど降ってなく立山駅前で荷物を積み込んで富山へ。予定では寿司を食べる予定であったが、少しでも早く帰りたいとの希望で諦める。富山IC近くの「ますの寿司専門店:源」に立ち寄って「ほたるいかの沖漬け」を2個買い求め、北陸道に入る。しばらく走って「ほたるいかの沖漬け」を支払いはしたが、商品は店に置き忘れたことに気づく。これって呆けている? すぐに気づいたから呆けていない?
田房が店に電話をして、宅配便で送ってもらうようお願いする。
北陸自動車道、名神自動車道、山陽自動車道は、ほとんど渋滞は無く阿品へ20時に帰りました。
今回、立山に居る間は天気に恵まれ、雪は少なめだったが予定通りの行動が出来ました。
これだけ穏やかな立山、初めてかも。
来年は80歳になるが何とか体力を維持して、雄山頂上から御前谷を滑りたいものだ。

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