2020年夏合宿 黒部川上ノ廊下(4日目)


~90周年記念山行~

日程:2020年8月9日~8月15日 ※移動日含む

<係>吉村

<参加者>宮本、坂口、松林、上田、西村、田中、堀田

アルバム

<行動記録>

8月13日   4日目   (記)堀田

昨夜の断続的に強く降っていた雨も朝になるとほとんど止み、遡行しているときに時々降る程度になっていた。

上ノ廊下に入って4日目のこの日になると沢の幅がだいぶ狭くなっている感じがした。沢が狭くなった分、昨夜に降った雨の分水量は激しいものとなっていた。遡行を開始して2時間すると赤牛沢出合に到着した。長かった上ノ廊下もいよいよ終盤を迎えていた。

立石に入ると沢の幅はもっと細くなり岩もゴツゴツしたものに変わってきた。そして、立石奇岩の少し手前でこの山行最後の難所が訪れた。

最後の難所

まずは、田中さんが上流の岩から支点となり、上田さんが振り子渡渉で右岸から左岸に泳ごうとしたが水の勢いが強すぎて流された。見ていた他の者もこの水量では渡渉は難しいであろうと高巻きできそうな所を探し始めていたときに、上田さんが流された下流のほうは水流が巻いているからその方向に飛べば渡れるかもと提案が。確かに上手くいけば渡れそうな気もするが、見ているだけも水量は多い。

みんなが息を飲んで見届けていたら上田さんが振り子の状態から沢の真ん中あたりの岩の上に立ち、一気に飛び込んだ。飛び込んだ瞬間に上手く巻いている水流に乗った、クロールで何漕ぎかしたら左岸の岩に手が届いた。見ていたみんなから「おおーー」と声が上がった。渡渉に成功した!

この山行ではほとんどの渡渉を田中さんと上田さんがトップでやってくれた。二人に感謝するとともに私ももっと歩けるようになってみんなの力になれるようになりたいと思う山行であった。

岩の上に立ち飛び込む上田さん
渡渉成功~

この渡渉の後も何度か渡渉を繰り返し上ノ廊下の終盤の名所立石奇岩が見えてきた。細長くそびえ立った岩はどうやってこの形になったのだろうと思いめぐらせる形状であった。

立石奇岩

事前情報ではこの後は今までのように難しい渡渉はないと聞いていたのに、この度は水量が多いようで、この後も少し高巻きをして少し懸垂下降して降りるような場面もあり、やっとのことで本日の泊地のB沢の出合に到着した。

本日が最後の沢での泊りとなるのでリーダーの吉村さんから少し渓流釣りをしてもよいと許可出たので、私と田中さんで沢に少し糸を垂らしてみたけど全然釣れませんでした…。

翌朝泊地の前の沢を渡渉したらあとは登山道なので、この日は焚火を囲みながら今までの沢のことを振り返りながらみんなで色々話しました。頭上を見上げると今までの雨が嘘のように満天の星空でした。

満天の星空
宴に飛び入り参加のサンショウウオさん

<コースタイム>

8/13(木)   雨時々曇り、増水有り

6:10泊地発 → 8:20赤牛沢出合 → 9:00岩苔小谷出合・立石のトロ場 → 9:30~11:00立石のゴルジュ帯 → 12:50立石奇岩 → 15:10E沢・D沢出合 → 16:00C沢出合 → 16:30泊地(B沢出合)

コメントを残す