9月22日~23日 比婆山・吾妻山


神庭

<参加者> 武田、兼森
<行動記録>
大山の矢筈川遡行を予定していたが、山口県からぶっ通しで運転する兼森さんの負担を考え、急きょ比婆山へ変更させてもらった。土曜朝9時にJR木次線の油木駅で待ち合わせ、まずは島根県側の三井野原へ移動。県境を越えたら左折してスキー場の下を通り、「小峠」手前にある牛曳山登山口へ車を乗り入れる。兼森さんのテリオスキッドを林道脇へ停め、今度はグルッと戻って熊野神社に駐車、ここから登り始める。
境内の巨杉群を見ながら、伊邪那岐神、伊邪那美神の伝説やたたら製鉄のことなどをしゃべっているうちに、竜王山のキャンプ場に出た。竜王山山頂は草原で視界が良く、1パーティが昼食を楽しんでいた。写真を撮り立烏帽子駐車場へ向かう。低木の中を歩いていると、何だか実がなっている。「おぉっ!ハシバミだ」と、つい大声で叫んでしまった。係が図鑑でしか見たことがなかったハシバミである。ナッツ大好きの係としては、一度はお目にかかりたいと思っていた野生のヘーゼルナッツだ。中身を取り出してとりあえず生で食べてみる。うーん、ナッツだ。

歩道経由で立烏帽子山頂、ここでもハシバミに出会う。今回は花も良く咲いており、兼森さんは、武田さんから花の名前、係からは樹木の名前を浴びせるように叩き込まれ、頭から煙が上っていた。池の段、御陵と順調に通過し、烏帽子山山頂から大膳原へ向けて下る。ここから先、係は初めてである。ススキ野原がきれいな広い鞍部まで下り、15:30大膳原のキャンプ場に到着。ここには無料の避難小屋があり、冬の夜、大前さんから「いい小屋におるんじゃ、今から来いやー。ホンマ良い小屋で。」と誘われたことを思い出した。キャンプサイトも広く、トイレも水場も整備されている。テントとツェルトを設営して出発準備が整った頃、小屋の前の木から何かをむしり取る人々が。近づいて話しかけた。「いったい何を採って…あっ、ハシバミ!」袋一杯採られていた。「炒って食べると美味しいよー。」と言われていた。そうか、生で食べるものじゃないんだ。
係は悔しい気持ちで歩き、約30分で吾妻山山頂。ガスが出始めたが、その切れ間から射す光に山並みが水墨画のように美しく見えた。今日歩いた稜線も少し離れて眺めることができて良い。再び大膳原へ戻ってようやく落ち着き、テーブルでゆっくりお茶を楽しむことにした。今回は武田さんが野点セットを用意してこられて、夕暮れの時間を優雅に過ごした。夜は寒いと思っていたが、狭いテントに詰め込んで寝たら暑く、シュラフから出て寝ていた。
翌朝6:10出発。烏帽子山に登り返し、出雲峠の手前で栗拾いをする。いくらでも落ちている。毛無山・伊良谷山と進んで行くにつれて、今回歩いた稜線が馬蹄形に見えてくる。稜線には毛むくじゃらのドングリを実らせたカシワが自生していた。牛曳山を過ぎた鞍部で、山を下りるのが名残り惜しいので大休止として珈琲を淹れた。蛇の目山と呼ばれる972.9mを越えると進路を西へ変え、最初の鞍部から島根県側の杉林へと下った。踏み跡をたどると林道に出るので、それを左へ行くと回送しておいたテリオスキッドが待っていた。ちょうど予定の12時だった。島根県から再び広島県の熊野神社へ向かう。皆すっかり臭くなったが、車窓から入る風が心地よかった。
熊野神社まで戻り、2台で比和町へ向けて出発する。道路地図で見ると比和町には温泉があるようなので、とにかく行ってみた。あけぼの荘という温泉で、開業1972年の施設は古いが、値段は良好(300円)、冷鉱泉の沸かし湯だが泉質最高。気さくなオジサンが管理していて、松房(マツブサ)のワインを数百本作った話や、山口県上関で見つかったコッコーの実(サルナシの仲間)について熱く語られ、ほかにもいろいろな植物について楽しく語り合った。最後にはイノシシの罠に使う2級品のリンゴをもらって、駐車場で食べてから解散とした。

<コースタイム>
22日
9:00JR油木駅→9:10牛曳山登山口9:30→10:00熊野神社P→12:05竜王山→12:50立烏帽子山→14:15比婆山御陵→14:45烏帽子山→15:30大膳原キャンプ場15:50→16:20吾妻山→17:00大膳原キャンプ場(幕営)
23日
6:10出発→7:00烏帽子山→8:00出雲峠→8:50毛無山→10:00伊良谷山→10:30牛曳山→10:45鞍部大休止11:15→11:35蛇の目山→12:05牛曳山登山口(車)

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