烏ヶ山


松林

日時:2月21日(土) (係)松林
参加者:吉村(光)、三谷、平本、保見

<行動記録>
当初は昨シーズンの烏ヶ山南西尾根の山行時に見た、南峰西稜の登攀を検討していたが、日曜日の天気が悪いことと日程の都合で、鏡ヶ成起点での土曜日メインの山行にした。
鏡ヶ成の駐車場で準備をし、奥大山休暇村のフロントで山行届を提出するが、「烏ヶ山は登山禁止になっているので受け取れません」と返されてしまった。真面目に(?)登山をしているのに何か悪いことをしている気分になりながら、入山場所へ向かう。
除雪で道路脇に出来た雪壁を登り、ワカンを装着して樹林帯に入る。始めの谷を渡った後は明瞭な地形がないので、地図上の旧登山道の線とコンパスの示す矢印だけが頼りとなる。この週も今冬に多い降雪パターンで週の半ばに30cm程度の雪が降ったため、予想通り20~30cm程度足が埋まり、先頭を交代しながら進んで行く。
樹林帯を抜けるころになると正面に広い南東尾根の斜面が見え、手頃な支尾根に取付く。南東尾根の西面とぶつかる上部は支尾根の形がはっきりせず、縁が雪壁になっている。この雪壁を越えて主尾根に乗ると、急に足元が硬くなり、5~10cm程度しか足が埋まらない。と同時にこの硬い雪をもたらす風を受け始めてヤッケを羽織り、ワカンに替えてアイゼンを装着する。
少し進むと尾根が急傾斜となり、僅かに残っていたトレースに沿ったラインで登る。さらに少し進むと右手から来る主稜線へ直角に合流する。少し岩も出てきて南峰頂上付近は南側へ強い雪庇の張り出しがあり、「ここからが面白いところ」というのに、先頭にいた平本さんが後続の三谷さんに交代する。
頂上付近で登攀時を想定したルート工作の練習を、と考えていたのだが、それが出来るのは北峰直下くらいしかない。ということで南峰を過ぎて鞍部へ下り、1ピッチで上へ抜けられる距離で下部の支点を取って準備をする。リードは平本さん。頂上へ着いてロープが止まって暫く経ち、ロープが引き上げられ始めた。セカンド以降はフィックス、と伝えていたが、忘れていたようだ。保見さんが下から引っ張り返して暫くして気付き、後続が登れる状態となった。
北峰山頂に立つ頃には青空もいくらか雲で覆われ始めていたが、360°の遠景は確保されていた。大山南東側の景色にはそれなりの迫力がある。
 いつものように登頂証拠写真を撮り、下山に掛かる。バックステップで降りられる程度の斜面であり、ラッペルでは残置支点となるため、ロープは登攀時に固定したままで、上から支点を外しながら下りる。
ロープを回収して鞍部に目をやると、巨大な雪庇が左側に出来ているのが見え、南峰頂上付近と雪庇の向きが逆転している理由を考えながら最後尾を歩く。南峰直下、南東尾根の急傾斜部ではバックステップで下りる箇所があったが、順調に下って15時前には道路に出た。
順調過ぎて味気ない山行になってしまったが、普段リードをすることの少ない平本さんにデッドマンやスノーバーを使ったルート工作をしてもらうことができたので、収穫はあっただろう。たった1ピッチだが。

<コースタイム>
2/21(土)
8:00鏡ヶ成スキー場駐車場→8:10キャンプ場前より入山(晴れ)→11:00 頂上直下(曇り)ロープワーク→12:18烏ヶ山本峰(北峰)→14:48 キャンプ場前→15:00鏡ヶ成スキー場駐車場

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