月日:2017年7月15日(土)~16日(日) (係)吉村
参加者:元廣、松林、川本
<アルバム>
<行動記録>
15日 朝6時半に横川駅、それから深川を経由して三次中央病院にて松林号と合流し、縦走組も含めた7人で大山に向かう。健康の森入り口で縦走組(三谷、横山、島本)を降ろす。大山寺派出所で登山届けを出し、甲川遡行終了点近くの香取集落奥の林道に1台車をデポする。入渓地の鶯橋へもう1台で移動して準備を整える。
12:20に橋の袂から川に入る。水は予想通り冷たい。係と元廣君はウエットスーツで寒さを感じない。松林君はラッシュガード、26才の川本君はフリースの重ね着で挑戦だ。三連の釜を持つ滝が出てくる。最初の滝は左側を一番軽い松林君をショルダーで登ってもらい、後続はお助け紐で超えていく。二番目の滝は釜を泳いで行き、2m滝の右側を水流の中を攀じ登る。泳ぎが上手でない元廣君と松林君はお助けひもで強引に引き上げる。三番目の滝は泳いで滝の左岸を登る。
左から天王滝が掛かってくると、流れは右奥へと続く。淵を泳ぎ、また係のショルダーで川本君、松林君が小滝を突破していく。また長い淵が現れ、その奥には足払いの滝が右側から落ちている。滝の左岸に残置シュリンゲがありこれを利用して、足払いされること無く抜けていく。
三角形のチョックストーンがある滝は、川本君が右岸側の側壁を登って最後は大股開きで滝上に出た。岩はツルツルに磨かれており、微妙で厳しいクライミングとなった。
やがて、下の廊下が終わりゴーロ帯になった。16時なので左岸に適地を見つけて今夜の泊地とした。砂地を整地しツエルトを2つ張る。その間、川本釣士はイワナを求めて竿を出していたが、坊主になって帰ってきた。焚き木を大量に集め火熾し夕食の準備を始める。米が炊ければ、おかずはフリーズドライの牛丼・卵丼なので湯が沸けば出来上がり。焚き火を囲み、一杯やりながら夕食を頂く。沢音と相まって至福のひと時であった。
16日4時半に起床し6時に出発した。まずまずの時間である。8月の黒部川上の廊下合宿に備えて、泳ぎと沢泊も今回の例会のテーマだったので、各自この体験が本番で生かされると思う。
川原歩きが続くと平らな大岩が屋根のように被さった二段の滝が出てきた。川本君が偵察したが二段目が登れないと引き返し、左岸の岩場を登った。次の小滝は左岸のシュリンゲのある岩場を登り大岩の下を潜って滝上に出ると、三条の冑滝が現れる。ここは真ん中の滝を登っている報告記事を見るが、今日は水量が多いので、右岸の草付きのルンゼを登った。倒木が嫌らしく掛かっていたり、最後の抜けもホールドが掴みにくく緊張する。その後また川原歩きとなる。しばらく行くと中の廊下だが、大した滝は無い。
二股付近から、苔の付いていない角ばった岩や、根の付いたままの倒木が現れてきた。前方に崩壊地が見える。現場まで行くと左岸側壁が高さ100m幅200mに渡って崩壊している。水流も伏流となり、また岩が落ちてこないかと上流に抜けると、目の前に巨大な堰止湖が青く水を湛えていた。この巨大な淵はルンゼが曲がっているので、上陸地点は分からない。泳力の無い者は無理なので、吉村~元廣、川本~松林と分ける。先頭が泳ぎ後ろをバックロープで曳航した。この堰止湖は長さ300mほどあり、崩壊地とで上の廊下を完全に飲み込んでいた。岸に上がり、少し歩くと堰堤が現れ遡行終了とした。左岸を引き返し気味に登っていき尾根上を薮コギすると踏み跡に出た。30分で林道に出た。着替えて車で鶯橋に移動する途中、気になるホト神社にお参りした。
若者二人は帰広。おっさん二人は中山のマルゴウにビールと肉を買出しに行き、船上神社で縦走組と合流しに向かった。
今回の甲川は全員初見で、ワクワク感たっぷりの沢登となった。またロープを使う滝の登攀はすべて川本君が突破してくれた。頼もしく感じるとともに、今後とも安全登山に徹してほしい。
<コースタイム>
7/15 鶯橋・入渓 12:20~13:30 天王滝~16:00 下ノ廊下終了点近く ・泊地
7/16 泊地 6:00~7:00 中ノ滝~8:00 冑滝~10:00 上ノ廊下・崩壊地~10:10堰止池~10:35 堰堤~11:20 香取林道