十方山・ウラオレ谷


元廣

5月29日(日)
参加者:吉村、元廣、平本、松林、川本

 午後から降水確率90%、朝から小雨がぱらつく状況。当初、大谷右俣を予定していたが、山頂に突き上げる沢のため長い、また鉄砲水に襲われた場合は逃げ場なし。昼まで天気が何とかもちそうということで、短く、逃げ場もあるウラオレ谷に変更した。実は係は以前から行きたかった沢なのだが、提案する度に「わざわざ例会で行くほどでもない」と却下されていた。今回メンバーで2名が遡行済ということもあって、小雨だが、沢登り決行とさせてもらった。

 それで記録なのだが、申し訳ないが書きようがない。個人的な事情を述べさせて頂くと、係のフェルト靴底が磨り減っており、張替えか買い替えを検討していたのだが、某ブログで某ガイドの方が、4000円弱の体育館シューズが沢でバチ効きと仰せ。激安に目がくらみ、イオンで即購入。沢デビューとあいなった訳だが、入渓して3分で判明、「全く効かん…つるつる」。雪解け水で洗われた苔のない関東の沢なら効くのでは?という声もあったが、西中国山地の沢では役立たずであった。ということで、滑り続けながら、皆さんの後をひたすらついていくという、情けない遡行となった。

 それはおいといて、沢デビューには最適な沢ではなかろうか。水質よし。最初は平凡な沢歩きで、沢靴の感触を確認、小滝でボルダリングごっこして遊ぶ。ゴルジュも衝立というか障子が折り重なった形状で面白い。大滑滝でナメはやっぱきれいやね~。最後、三つ滝でロープを出して、フォローで登ってもらう。遡行終了後は読図で登山道まで藪漕ぎ。文句なし。

 しかし今回は、雨が本降りになる前にとにかく早く沢を抜けたいということで休憩なし。三つ滝の手前で雨が強くなり始める。三つ滝、一つ目は階段状でやさしい。ロープ出さず(係はお助け紐を要求したが、不要だった)。2つ目も、皆はロープ要らんでしょうという雰囲気だったが、係の指示(特権?)でロープを出してもらう。3つ目は、滝中心部のほうがホールドがあり、盛夏ならシャワークライミングだろうが、冷え切った身体じゃ無理。松林君が左岸、水流の際でロープを伸ばす。中間の一歩が厳しそうで、ハーケンを打ち始めるが、効きが悪いようだ。あきらめて、右手のブッシュに逃げる。三つ滝を登り終えた地点で遡行終了。
 登山靴に履き替え、行動食を口に入れつつ、寒いのでカッパを着こみ、すぐに出発。右岸から、南に向けて、赤テープをたどると、5分位で作業道らしき道に出た。吉村さんによると、踏み跡があると聞いたことがあるとのこと。辿っていくと、よくなったり悪くなったりはするが、ちゃんとしたトラバース道であった。登山道に出て一安心するが、ここからが悪かった。今日は「第1 回ひろしま恐羅漢トレイル in 安芸太田」というトレランレースのコースとなっており、雨で道は泥々、滑り台状態である。泥まみれのランナー達に道を譲りつつ下山した。過酷なレースだったろうな。

 さて、沢デビューの川本君はいかがだったのか? こんな不快な沢登りはめったにないことをアピールしておいたが、そうでもなかったのか? 係はもう一度、きちんとした沢靴で、晴れた暑い日にゆっくりと遡行したいなと思った。よい沢です。

<コースタイム>
8:45 入渓~ 10:20 大滑滝~ 10:30 三つ滝11:30(遡行終了)~ 12:20 登山道合流~ 12:40那須登山口