月日:7月26日(土)
参加者:保見、兼森
<山行記録>
三倉街道夜間行まで時間があるため、玖波の近くの岩場を求めて歩いた。大鉢山はスケールは小さいものの、花崗岩の岩壁を持っている。通称、小方ロックガーデンと呼ばれるこのエリアは、1970年代に三井石油化学山岳部が開拓されて、多くの地元クライマーを受け入れていた。マイナーなエリアであるが、今でも登られているようだ。
10年前にここに訪れたときは(係は横山さん)、怪我で岩は登れなかったため、今回が初めてとなる。
軽自動車一台に乗り換えて狭い林道を走る。入山禁止の看板のところに止めて、林道を歩く。すでに30℃を越えており、危険を感じる暑さだ。
前回は見物客だったため記憶が全くなく、岩壁に取り付くのに右往左往した。忠四郎山への登山道に入りしばらくすると、三石登山口の分岐がある。この分岐を見落とすと、岩場取り付きまではかなりの遠回りとなってしまう。その分岐を30分ほど登ると視界が開けた展望台となる。大竹の街並みやコンビナートが見渡せる。
オーバーヒート気味だったので、展望台で大休止とする。さらに、15分くらい登ると岩場の基部にたどり着いた。ここがロックガーデンの西壁である。周辺を探索して、テラスで登攀の準備をする。
ルート図を見て、うろこルートに取り付く。
1P目、フェースからスラブを右上し、T4まで。出だしの1ポイントが難しい。あとはⅢ級程度である。
2P目、スラブからクラックの走るうろこ岩に取り付く。クラックをフリーで登るには厳しく、微妙なトラバースをして、かぶり気味のチムニーを乗り越す。
3P目、容易なスラブを登り、ブッシュでピッチを切る。
下降は同ルートを懸垂2Pで下りた。気温が最も高くなる頃、下山を開始した。
この日は高温注意報が発せられており、外出は控えてくださいとのこと。
西壁の外観を把握することができた。フェイス、スラブ、チムニー・クラックと変化に富んでおり、支点を整備すれば、どこでも登れるフリーのルートである。また、ハング帯を有するため、高度な人工登攀の練習にも使えそうである。何より人が少ないため、気楽に登ることができる。尾根を隔てた場所にも、大きなスラブ帯がある。また季節の良い頃に訪れてみたい。
すでに暑さにばてたが、この後も灼熱のロードが待っている。