【沢登りその1】南アルプス 野呂川・しれい沢


宮本博夫

日程:2006年8月13日~14日
参加者:菅野、宮本
今期の沢登り三連発を報告いたします。既に10月となり、その1は遅過ぎですが、お許しを。
<行動記録>
今期は5月から幾度も沢登りの計画を立てたが、流れに流れまくって今年最初の沢登りが夏休みになってしまった。今回、南アルプス鳳凰三山の石空川(いしうとろかわ)を計画し、8月11日の夜、現地入りした。明けて12日、この日は関東甲信越一円、大気の状態が大変不安定との天気予報で、思いっきり不安になるようなことを言っている。それを裏付けるように雨が振り出し、山行を一旦見合わせることに。しかし雨が止んで遊歩道終点滝見台まで偵察に行くことにした。その帰り道ですっかり天候回復し、やっぱり行くべきだと改めて沢仕度を整え、遊歩道終点から最初の滝の取り付きまで進んだところで雷雨となり、こりゃヤバイわと引き返したのだった。結局、滝見台まで2往復して、石空川は諦めて同じ山域のしれい沢に変更することにした。同じ山域と言っても全くの反対側なのでそう楽ではない。
長い前置きとなったが、13日は4時前に起床し、広河原行きのバスに乗るために芦安温泉へ移動した。駐車場はバス停よりずっと下の谷底で、バス停まで登るのが一苦労だった。しれい沢橋でバスを降ろしてもらい、沢仕度を整え、入谷する。今朝は移動に忙しくて朝食をとる暇がなかったので、沢に入って暫くしてから朝食とした。しれい沢は傾斜が緩まるところがなく、5~20mくらいの滝がコンスタントに現れる。岩質が黒っぽい岩から白い花崗岩に変わると、この谷のハイライト、「白い滝」30mが現れる。ここで昼食とする。スラブに囲まれた見事な滝だった。滝数は多いのだが、他に特徴のある滝がないだけに際立った感じである。二俣を越し、更に奥の二俣の上部、滝と滝の間にある小さなビバークサイトを今宵のねぐらに決めた。場所柄マキが少なく、集めるのに苦労した。
翌14日。テン場からは菅野さんにとって思い出深い南アルプスの主峰群がよく見える。辺りはすっかり高山の趣となっていた。一直線状の急な源流を詰め上がり、最後にハイマツを僅かにこぐと縦走路に出た。辺りは鳳凰三山の特徴である白ザレに高山の花がよく目立った。薬師岳を経由し、長い尾根を夜叉神峠へと下り、そこから帰りのバスに乗って山行を終えた。
しれい沢は滝は多いが、正直、「白い滝」以外はあまり印象に残る感じはない。1泊2日で行けるアルプスの手頃な谷、というのが魅力なのだと思う。紅葉期を狙えばきっと満足のいく遡行になるだろう。
<コースタイム>
8月13日;しれい沢橋出発(7:20)~白い滝下(12:20~13:00)~二俣(14:10)~奥の二俣上ビバーク地(15:00)
8月14日;出発(7:50)~稜線(10:30)~~薬師岳~南御室小屋(12:15)~夜叉神峠登山口着(16:10)

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