大山(甲ヶ山 北東尾根)


神庭 進

2月18日
参加者 福永、中島

<行動記録>
 米子市に住んでいるため、毎朝仕事に向かうときは大山を眺めながら出勤しているのだが、ここのところ大山が日々黒くなっている。この積雪と気温では登攀は無理だろうと思い、元谷の計画を甲ヶ山の支尾根に変更した。甲ヶ山の北西には細くて長い支尾根が伸びていて、末端が甲川に落ちている。そこがちょうど香取林道の舗装終点にあたっているので、もしルートとして使えるなら面白いと考えて今回行ってみることにした。

 参加者は少なく、中島さんと福永さんの二人だった。三次で合流してもらい、前夜は米子市の神庭邸で泊まることにした。前夜はNaoさん(僕の妻)の野菜カレーと鶏肉の香草焼きなどで、もはや大山のことなどすっかり忘れて盛り上がった。

 翌朝は雨。香取で身支度を整えて舗装終点から甲川へ降りる。雨で水量は増えているが、どうにか飛び石で渡れる場所を見つけて眼前の急峻な尾根に取り付く。このあたりで雪はチラホラしか残っていない。約100mほど頑張って登ると、ようやくなだらかな尾根上になる。植生はほとんどが照葉樹のような灌木で、「手のかじかむビショ濡れの大ヤブ漕ぎ」。大前さんがもし居られたら、三年は言われ続けるだろうシチュエーションだ。

 「もう少し上がれば、もう少し上がれば植生も変わるはず・・・」と信じて歩くも状況の改善はみられず、冬合宿より寒い。意外にも中島さんは先へ行きたがったが、係の権限で下山を決めた。この尾根は甲川と並行しているので、右へ急斜面を下れば甲川に出る。そこからまた崖のような斜面を登り返せば台地状になり、西へ向かえば香取林道へ出る。この台地状の北面には石積みのようなものが延々数キロ続いているのだが、一体何なのかは判らない。全員びしょ濡れで車に乗り、再び神庭邸で午後のお茶を飲んでから帰広された。

 残念ながら、この尾根はルートとしては使えないことが判った。ただし相当に積雪のある残雪期であれば、大休峠から甲ヶ山への周遊コースとして使えるかもしれない。それにしても、2月の大山なのに雪も参加者も少ない。地球温暖化もここまで来たかという気がして、買い物袋持参で買い物するようになったこの頃である。

<コースタイム>
香取林道舗装終点700m手前7:30→甲川渡渉8:10→P823m 9:00→P952m 10:15→甲川渡渉11:20→香取林道12:20

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