大山 宝珠尾根


平本

日時:3月14日(土) (係)平本
参加者:真栄、井沢

<行動記録>
今回は20歳台の若者男子2人と大山に行ってきました。
当初、槍尾根の計画でしたが昨年入会した井沢くんはロープワークが出来ず、アイゼンでも歩いていないことから同ルートはリスクが大きく、係りもリーダーとして未熟で余裕を持ったフォローは出来ない。また、日曜は気温が高く山中でも雨予報、そんなことで出発前日になってルートの見直しと日程調整とでバタバタしてどうやることやら…なスタートでした。

大山に到着までの往路で雨に降られましたが到着する頃は好天。日帰りスケジュールで行程時間はカツカツでしたが日程を前倒し出来たことで青空を見ながら行けたのは良かった。雪山の雨は悲しいものがありますので。

土曜の早朝出発で現地に到着したのは10時過ぎ、予定到着時間から30分遅れ。駐車場を出て下宝珠登山口に到着したのが11時過ぎ。下宝珠登山口からの踏み跡はありません。
湿り雪で雪崩のリスクは少ないと思うものの、上部の状況が分からないので念のため右手の尾根を登ることにしました。
むろんノートレースでのラッセル。これは目的地のユートピアどころか上宝珠まで行けないな…とこの時点で思いました。底は固くその上に湿り雪が乗っているので、冬季ほどの大変なラッセルではありませんが、膝下までの踏み抜きや落とし穴などのトラップでそれなりに時間を要しました。真栄くんは病み上がりらしくまだ咳が出るようで、しんどそうな様子です。

中宝珠越手前の急下り前にアイゼン装着しましたが、ここでトラブル発生。
井沢くんがアイゼンの付け方を忘れたと言う。「おいおい…」と思いましたが、そのアイゼンは旧西ドイツ製の古いタイプ。他の皆も付け方を知りません。ただ、頑張って思い出して装着してくれと見守るしかありません。このアイゼン装着で20分程度のロスタイム。
何とか装着して先に進みましたが、だんだん尾根が細く雪庇の張り出しが大きくなってきます。雪庇通過の際、すぐ横の雪庇が2mほど落ちました。その後も雪庇の通過に気を使いながらの前進。
上宝珠手前で現れたのは左手に大きく張り出して乗っかる雪庇、右手は垂直に近い急斜面です。慎重に進んでみましたが、さらに雪壁が立ってきます。細い木々が下方にありますが、そこまでのトラバースで雪庇が尾根ごと落ちそうな感じ。数メートル進んで下部から巻いた方が良いか考えましたが、目前の上宝珠越までまだ幾つかのギャップがありそうな様子、さらに時間がかかりそうなので、ここでUターンを決めました。
この斜面で真栄くんが少し滑りアイゼンが外れるといったことがありましたが、大事には至らず。

来た道を引き返す際、通ってきた道の様子が違って見えたりすることがあります。下りの方が厳しく感じる場所もありますが、どちらかというと楽なことが多いような気がしています。今回も登りで見えていなかった地形が上から全体を見ることで、分かりやすくなり安全だと思える範囲が広がりました。こういった見方が登るときも出来るようになりたいものです。
個人的な反省というとやはり急斜面の下りで苦手意識が出てもたつきました。今冬に入り大山エリアはこの日で9回目、シーズンも終盤なのに情けない…。

今回も小さいことは色々ありましたが、若い2人は体力もあるし、これからの可能性が沢山あるので経験値や対応する力をつけて山の世界を広げて、これから今まで以上に楽しんでもらえたらな~と思います。


広島 06:00~10:00 大山博労座駐車場 ~10:50 大山寺 ~11:40 下宝珠越付近 ~13:00 中宝珠越 ~14:30 上宝珠越付近、引き返し地点 ~15:30 下宝珠越付近 ~16:00 大山寺

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