10月4日(日)
参加:吉村(太)、武田(取り付きまで)
<行動記録>
宮島といえば、夏合宿前に人工ルートであぶみ訓練が恒例で、係も二度登っている。いずれも暑さでばてた記憶がある。今回は人工ではなくて、フリールートを登ろうという魂胆で、情報収集してみたが、どうも2本のルートがあるらしく判然としない。現地で判断することにした。また、武田さんから新人さん用に登攀用具を貸し出すので、持っていきますと連絡いただいた。
7:30、宮島口フェリー乗り場に集合。武田さんには、ルート取り付きまでご一緒していただくことになった。晴天で、暑くも寒くもなく、絶好のクライミング日和である。大元ルートを登り9:15 取り付き着。ここで武田さんと別れる。歩荷していただき、ありがとうございました。
10:00、登攀開始。今回はフリールートということでフォローが荷を担ぐことにした。太一君リードでバンドまで上がってもらい、いつものように左トラバース。人工ルート取り付きの手前、後ろにブッシュがあるテラスまで行ってもらい、上部を偵察してもらう。「ルートなんですかね?」とピンときていない様子。1P目直上、ディエードル下部まで戻って、ピッチを切ってもらい、係りがフォローで上がる。左ルンゼと右ディエードルを見比べたところ、右ディエードルはすっきりとしたクラックが15m位か直上しており、美味しそう。オールNPなら躊躇するところだが、中間に松の木があり、何とかなりそうということでこっちに決める。
2P目、係リード。キャメ3・2と決めて、松とリングボルトでクリップ、一安心。しかし上部も同サイズのクラックのため、いったんロワーダウン、キャメを回収する。登り返し上部スタート。キャメ3・2・1と決めると、左フェイスによいホールドがあり、左足をクラックから出して、休む。もう一歩あがれば、RCCとリングの2ボルトにクリップできるのだが、ここが難しい。足下のキャメ1の効きがちょっと甘いかもというのもあり、思い切ってムーブが起こせない。何度か逡巡した後、レイバック気味に体を起こし、クリップした瞬間にヌンチャクのスリングをわしづかみ…A0。クラックが終わってからも、あまりよくなかった気がするが、気が付いたら終了点であった。40m位か、けっこう長かった。太一君も苦戦したようで、くたびれたと言いながら上がってきた。「上部、ランナウトしてたけど、アドレナリン出てました?」と聞かれる。うっ、見抜かれている。
12:00、すでに2時間経過。疲れて、腹も減ったので、大休止。天気よし、眺めよし、おにぎり旨いで、30 分もだべりながら、食べ飲み、くつろいでしまった。
3P目。真上に見事な直上クラックが見える。上部がフレアしており、かなり難しそう。当然無理。その右にボルト連打の人工ルートが見えるが古そう。事前に聞いていた、取り付き左手のルンゼを登ることにする。
12:30、太一君リード。ブッシュを避けて、右回りに上がって、垂壁の下部を左トラバース。どんつきに、チムニーがあるようで、手前は乾いているが、奥が濡れているとのこと。左手に小岩があるはずなので、上がってもらうが、スラブはびしょ濡れとのこと。しばらく探っていたようだが、難しそうということで、ピッチを切ってもらい、上げてもらう。係にリード交代。スラブは無理なので、チムニーを登ることにするが、キャメを3番までしか持ってきておらず、支点がとれない。4番を持ってこなかったことを後悔しながら、右半身をチムニーに突っ込み、ずり上がる。幸い、奥のほうでキャメ2が決まり、グランドは避けられそうなので、そのまま上がる。もう1m上がると、しっかりとした立ち木で支点がとれるのだが、クラックが狭まり、はきだされそう。左足をおきたいフェイスは濡れ濡れ、奥の草付にハンマーを打ちこむが泥泥。秋晴れの空の下、暗いチムニーに身体をはさんで、私は何をやっているのであろうか。空しい試みの後、意を決してずり上がり、木をつかんで、一安心。そこからは木登り。泥とほこりにまみれて、快適とはいえない。いつもの終了点手前の立ち木でピッチを切る。太一君が、しんどい、くたびれたとぼやきながら上がってきた。お疲れさ~ん。
15:00、駒ヶ林着、登攀終了。5時間は時間かかりすぎだが、その程度のレベルということで仕方ない(と言っては、あかんか)。取り付きに戻り、太一君に武田さんの荷を担いでもらうが、下りはショートカットしまくりで速い、やっぱ若い。次回は、左ルンゼのリードをよろしく。下山後、宮島口駅のKIOSKでビールを買い、電車に乗り込み、一気飲み。まさに五臓六腑に染み渡るとは、このことかと思う、旨い。皆さんもお試しあれ。
<コースタイム>
7:40 宮島口フェリー乗船→9:15 取り付き 10:00→12:00 2P 目終了点 12:30→15:00 駒ヶ林→15:50 取り付→16:50 宮島フェリー乗船