雪崩講習会(ダイジェスト)
月日:2025/11/22-23
古民家および比婆山で雪崩講習会を実施した。

11/22(土) 三次市吉舎町古民家(机上講習、実地講習)
古民家で座学およびビーコン基本操作の講習。
座学は雪崩講習スライドによる講習会、および、雪崩事故事例の紹介。
古民家前の空き地で、ビーコンの基本機能の確認と電波特性などの基本操作について確認した。
雪崩事故に関する最近の動向、統一された基本用語の説明、雪崩捜索の基本的な流れの説明を受けた。

バックカントリーのスキーヤー・スノーボーダーの雪崩ビーコンの携帯率は上がっているが、登山者はここ30年間伸びていない。
大山という雪崩リスクの高い山域を抱えているにもかかわらず、特に西日本の登山者はその傾向が強い。
また、体系的に講習を行っている山岳団体も少ない。
雪崩ビーコンの不携帯は、捜索生存率を下げるだけでなく、その後の二次捜索活動に影響を及ぼす。
最後に雪崩事故事例を紹介して、机上講習を終えた。
不安定な積雪(弱層の有無)というよりも、大量降雪直後の雪崩リスクが高い条件下で白い斜面に入っていくこと自体が問題で、実際に予知は可能ということがわかった。
続いて、屋外にてビーコンの機種ごとのグループチェックの確認や送信(SEND)、捜索(SEARCH)にモードを切り替えながら、ビーコンの動作を確認した。

夜の部は、鍋を囲んで会員同士の交流を十分に楽しんだ。
11/23(日) 比婆山(実践講習)
広島県民の森から出雲峠から烏帽子山を経て御陵(比婆山)に登る。翌晴れて、遠く大山まで望むことができる。
比婆山のスキー場におり、スロープを使って広域捜索の手順の確認と実践。
出雲峠もしくは毛無山から御陵まで歩き、スキー場を下りながら講習を実施した。
埋没者用のビーコンを離れた場所に置き、それをパーティーで捜索する流れを実践した。
捜索リーダーの指示に従って、シグナルサーチ→コースサーチ→ファインサーチを行い、プローブによるピンポインティング、掘り出しを行った。


複数埋没者を想定した捜索を実施。ビーコンの埋没者数のアイコンやマーク機能を確認した。
雪崩捜索の練習はむしろ無雪期の方が都合がよく、今回は雪山シーズンに入る前に基本的な知識を把握していただくことを目的にして実施した。
継続的な訓練が重要ということで今回の講習を終えた。
