月日:2017年8月20日(日) (係)三谷
参加者:安藤
<行動記録>
前夜は、寂地峡のキャンプ場で合宿の打ち上げを行った。それぞれの夏休みについて語り合った。
滝の連続する寂地峡から寂地山に登った。中国山地としては、花崗岩がむき出しになった稀有な地形だ。縫うように遊歩道が付けられている。まだまだ残暑の厳しい時季だが、谷風が吹いて心地よい。トンネルを抜けたところで、沢登り隊と分かれる。二人は引き続き遊歩道を歩く。
通常は稜線に近づくと涸れ沢になるのだが、一定の水量を維持している。保水力豊かな森が水をたたえているということだ。
ミノコシ峠にたどり着いて小休止する。ここは、春には一面カタクリお花畑になる。稜線に出ても、さわやかな風が吹く。加えて、明るい登山道脇に、ホトトギス、ミズヒキソウ、アキチョウジなどの草花が咲き乱れている。ときどき立ち止まっては、「この花なんかねぇ」と言い合うのだが、お互い「わからんねぇ」と返すだけである。むしろ、安藤さんの方がよくご存じである。ブナの森の緑は、木漏れ日がキラキラして綺麗だ。
寂地山までの稜線歩きは意外と長い。小鳥の鳴き声もなく、あまりに静かな稜線が不気味で、笹藪から熊が飛び出してこないか、恐る恐るであった。安藤さんはじゃらじゃらと鈴を鳴らしている。熊は人間を観察していて、気配があると藪に隠れているか、逃げるそうだ。熊から近づくことはない。万が一出会ったら、逃げたり、刺激したりするのはだめ。目をそらさず睨み付けるそうだ。その勇気があればだが。
下山は犬戻峡への林道コースへ。犬戻峡の遊歩道に降りて、滑床、滝で涼みながら下山する。河原で涼む人たちもいた。あとは単調な林道を下り、14時頃に下山した。寂地山へ登るなら、寂地峡コースがおすすめである。