ついにリフト デヴィユー!


ドゥック名越

 1月13~15 恐羅漢
同行者:吉岡、小泓

去年、小屋の東上のゲレンデ(ひえばた?かやばた?いろりばた?)で夜こっそり7回ばかりすべってスキーの味をしめたボクは今年ついにリフトに乗って秘密練習をしたのだ。
今年はたぶん後世「イッパチ豪雪」とよばれることになると思うが、その雪が10日頃からの気温上昇と雨で、1月にしてなんと底雪崩れをあちこちで起こしており、一人なのでビビって深入側から夜入山。途中2カ所雪崩れが道路に押し出して通りにくくなっている所あり。
小屋の中はなま暖かく、カメムシが這い出してきて「なんやら臭い」。ストーブも炬燵も点ける必要なし。
14日「アーンやっぱり雨ー!!」
入り口左の窓枠が斜めに落ちているので、それでも修理することにする。
15時頃から小降りになってきたので回数券を5枚ほど買って一番なだらかなコース(真ん中あたり)のリフトに行く。他人が乗るのを見て恐るおそる乗車位置に立つ。ワー来たー!ぼくのびびり腰を見た係のおじさんはモータの速度を落としてくれた。そしてボクは生まれて初めて機上の人?となったのだった。乗るときも降りるときもストックを下に突いていてもうちょっとで折りそうになる(ヤバー・・)。
なんとなくパラレルが出来かけるころ5回目の満了となる。機械で上に運んで貰うなんて山屋のやることじゃないなんてことない、ナイ。今やクライミングだってヨーヨースタイルといってぶら下がって上手になる時代だもんね。ウンウンそうだそうだと簡単に自分をなっとくさせる。(でも楽しー!)
夜、(かなり酔っぱらった頃)吉岡さんと小泓さんが入ってくる。
15日 快晴、夜間気温が下がって雪面がかなりクラストしている。吉岡さんに連れられてツアーに行くことになる。
出発時とんだ悲劇?が始まる。
「リフトで行ける所まで上がる」と言って先発した吉岡さん達を追っかけようとしたのだが、どのリフトに乗るか聞いてなかった。いや聞いてたのだが、その「かやばた?」が何処なのかぼくはしらないもんね。昨夜の話しからてっきり「一番頂上に近い」リフトに乗るもんだと思いこみ、あせってレストハウス方面にかけだし、「ワー!ぜんぜん待ってくれんのじゃー!」とハウスからはリフト乗り場を探しながらドンドン滑り降りて一番下の乗り場までゆき、そこのおじさんに「これが一番上まで行ってるリフトですよね?」と尋ねると、ちょっと間をおいて「うん、途中で乗り換えになるけど・・・」との返事。そこで1枚しかない回数券でそれに乗り、次に乗ろうとしたら「券を入れて下さい」・・・と言われたりして。ウソー!?頂上まで1枚の回数券で行けるんじゃないんかー。見たらここは牛小屋のほぼ横じゃないかー・・・ワシャーなにやっとるんじゃー!!(この時すべてが分った。ワシは最悪のチョイスをしたみたい)
カナシー!! 仕方なくフリートレックにシールを付けて谷を渡る。10分後リフトの下を歩いて上がる僕の哀れな姿があった。
頂上では冷え切った二人が、汗まみれのボクを冷ややかにむかえてくれたのだった。

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