御嶽山


西村

2021年9月18日(土)~20日(月・祝) 係:吉村

参加者:上田、西村、曽根(会員外)

2014年9月27日噴火。死者58名、行方不明者5名。当時ニュースで流れた映像と無事に下山された方々の証言はとても衝撃的だった。あれから7年、活火山であることに留意は必要なものの入山規制は緩和されているため濁河温泉から頂上往復する計画を立てた。

<行動記録> 記:西村

(9月18日)

7:30 広島発、高速道路を中津川ICまで走り、国道19号~国道361経由で濁河温泉の登山口駐車場まで。

(9月19日)

5:00 準備を整え泊地を出発。が、直ぐに岐阜県のコロナ対策係に足止めを食らう。どうやらコロナ対策で入山者の全員の名前と代表者メールアドレスを記録しているらしい。登録したメールアドレスは何事もなければ1か月後に消去されるそう。担当者の方も早朝からご苦労さまです。登山装備をチェックされ「バッチリです!」とのことなで、ヘッドランプ点灯で改めて出発。

先行の登山者を追い越しながら黙々と進んで行く。登山道は比較的整備されており、ぬかるんでいる所は木道や丸太が設置されている。

最初は薄暗い樹林帯の中を抜ける

途中「ジョーズ岩」と名付けられた岩があるらしいのだが、映画の「ジョーズ」からなのか「上手」なのか…あれこれ論争しながら6:00 ジョーズ岩に到着。ジョーズ岩と書かれた看板の下にはご丁寧に「人喰いざめ」と書かれていた(笑)。

ジョーズ岩

6:50 のぞき岩避難小屋。この鉄製の避難小屋はよく見ると間違いなく貨物列車のコンテナであることが分かる。ヘリで運んだのだろうか…。すぐ近くにある「のぞき岩」からは大きな滝と雪渓を見ることができた。御嶽山はまだまだ見えない。

のぞき岩避難小屋、何が覗けるのかな?

7:30「8合目」の標識を確認し少し休憩。森林限界までは小さな草花を勉強しながら歩いた。「イワカガミ」、「キバナシャクナゲ」、小さな赤い実を付けたのは「ゴゼンタチバナ」、九州の山で覚えた「マイヅルソウ」も発見。白い実を付けた草の名前は誰も分からなかったので、帰ってから植物博士の福永さんに問い合わせてみたところ、「シラタマノキ(シロモノ)」ということが判明した。徐々に覚えよう。

7:50 森林限界を抜け、振り返ると美しい雲の上の絶景に興奮が増す、北に見えるのが白山だろうか。

振り返ると雲海の上、あれは白山かな?

五ノ池小屋の少し手前で「コマクサ」を少しだけ観察することができた。他の植物が生息できない砂礫地に単独で自生するらしい・・・不思議だ。

高山植物の女王「コマクサ」

8:40 五の池小屋に到着。過去に訪れた営業小屋の中で一番お洒落。テラスから五ノ池を確認し、荷物を下ろして小屋裏手にある「飛騨頂上」へ。ここからは四ノ池(湿地帯)を見渡すことができる。少し南側に行くと何とも美しい御神水でいっぱいの三ノ池に心を奪われる。こりゃ女子集まるわ。

ずっと見ていられる三ノ池

山荘から見える摩利支天乗越までの登りは時間がかかりそうなので、三ノ池方面からのトラバース道を歩き白瀧避難小屋へ行くことに。

9:35 岩場と階段の急登を超えるとやっと目の前に御嶽山が見えてくる。今までの緑豊かな光景とは全く違い、荒々しくとても威圧感の強い山だ。

荒々しい御嶽山

9:50 白瀧避難小屋を偵察後、草紅葉(くさもみじ)で彩られたサイノ河原を通り10:10 二の池ヒュッテ到着。なんとも人が多い。このヒュッテでは担々麺が名物のようだ。ここでも小屋をしっかり偵察し、二ノ池山荘へ向かう。二ノ池山荘の真ん前にある二ノ池は7年前の噴火により火山灰が堆積して池の水は消失している。噴火前の池の水はきれいなコバルトブルーだったようだ。

火山灰が堆積した二ノ池

念願の御嶽山は目の前。黒沢口登山道と合流、山頂に向かう登山者の縦列が見える。御岳ロープウェイを使って来ている人がほとんどだろう。10:30 稜線登りへ。さすがに3,000m近くなると息が上がる。無理せず各々のペースで登る。最後に待ち構えていたのはとても急な神社への階段。ここが核心部かもしれない(笑)

11:00 御嶽山(3,067m)山頂到着!三角点までは記念撮影する人立ちの行列だったので、とりあえず行列に並んで先に記念撮影。

御嶽山山頂にて
一ノ池と噴火口からの蒸気

山頂はシェルターやらなんやら人工物が多いのでごちゃごちゃしているが、最高の天気でアルプスの山々がまた美しく、しばしの時間を皆で楽しむ。

山頂下のシェルター群

7年前の噴火口は目視できないが、一ノ池(水はない)方面は大量の蒸気がモクモクと上がっていて、噴火レベル1とはいえ少し恐ろしさも感じる。軽食を摂りながらふと周りを見ると、頂上に到着した時よりもかなり人が増えており、「蜜だ!」ということで、11:20 下山開始。もうひと頑張りして摩利支天を目指す。

さて、下りますか…

来た道を戻り白瀧避難小屋から12:30 摩利支天乗越。荷物をデポして尾根の横にある細い登山道を行くと20分程で摩利支天山の三角点をGET。広い場所もなく、人も多いので記念撮影をしてそそくさと戻る。

摩利支天山にて

摩利支天乗越から五の池小屋へ下ると何だかこの景色から離れるのは寂しく思えてきた。

13:50 五の池小屋を後に黙々と下山し、16:20 感無量で濁河温泉登山口到着。とても充実した登山となった。

下山~、歩行距離約15km

このあと急いで荷物を片付け、びっくりするほど熱い濁河温泉に入り、食材を買い込み適地にてテントを張り、打ち上げ~。

さて、どこにいるでしょうか?

<コースタイム>

(9月18日):移動日

7:30 広島発 → 17:00 濁河温泉郷

(9月19日)

5:00 濁河温泉登山口 → 6:50 のぞき岩避難小屋 → 8:45 飛騨頂上 → 9:50 白瀧避難小屋 → 11:00 御嶽山 → 12:40 摩利支天山 → 16:20 濁河温泉登山口

(9月20日):移動日

5:30 泊地発 → 16:00 広島着

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