7月20日(土)
参加者 吉村、平本、徳永、保見、兼森
夏合宿のトレーニングにと、久しぶりに宮島の駒ヶ林を登る。
約10年ぶり、前回はとてもベストシーズンとはいえない正月御礼登山、厳冬下の登攀。今回は逆に猛暑下の登攀だ。
7:15のフェリーに乗る。太陽がすでに狂暴さを発揮していた。暑さを敬遠してか、登山者もまばらである。
大元公園を過ぎて、登山道に入る。森の中は高温多湿、危険な熱気で満たされていた。
ルートの取り付き点の位置も、記憶が定かではない。風穴の冷気で休みながら、何とか取り付きにたどり着いた。風穴よりさらに30m程度の登ると、取り付きへの踏みあとがあった。
見上げると、見覚えのあるクラックが。
パーティー構成は、保見Lー徳永Fー平本F、三谷Lー兼森Fー吉村Fで登る。9:30登攀開始。
1P クラックを直上、バンドをトラバースし、立ち木のあるテラスまで。バンドに移るところがむずかしい。支点は適度にあり、カムも使える。ただ、苔が付いたり、岩が風化して砂が乗ったりと神経を使う。しかし、自然の岩場に文句を言っても仕方がない。
2P 凹角からリッジに移り、テラスまで。出だしからリッジに移るところまでが難しい。最初の支点が遠い。
3P スラブからチムニー、ブッシュの木登り。スラブからフェイスを直上すると人工のルートに入る。チムニーは恐ろしいが、右岸の岩を踏み台にして右の壁を足で蹴りながら登ると、チムニーの中で苦しまなくてすむ。支点は錆びたリングボルトが1つだけ。11時を過ぎると、太陽が顔を出し、登攀意欲を削ぐ。
4P 容易なスラブをトラバースして、ブッシュ帯へ。
久しぶりに登って、色々な汗をかいた。登攀終了13:00。1時間の残業だった。
下山はさらに過酷だった。風穴で体を冷やし、沢で水を浴びて、店で水分を補給してもふらふらであった。観光客で賑わう世界遺産の中、汗臭い我々は何か異質な存在であった。
慌ただしく沢例会に向かうのであった。その沢も大登攀になることは誰にも予測できなかった。