個人山行:天上山縦断(猪股峠~林道天上山線横断~天上山~小天上山~林道天上滝谷線~湯来町乙出)


亀井且博

2020年4月30日(木) 快晴

参加者:亀井(単独)

佐伯区湯来町と安芸太田町の市町境に大きな山塊がある。広島国体の縦走コースにも使われた天上山の山塊である。麓から頂上が見えないからか、標高972.3mとあと少しで1,000mに届かないからか、今はさほど人気がある山ではないようだ。しかしながら、岩場もあり沢も発達しておりバリエーションも含めると多くの面白いルートが取れる山塊である。若い頃は良く例会山行でも沢登りやクライミングや歩きなどで登ったものだ。以前は湯来町から登るのが一般ルートであったが、今は北面の安芸太田町筒賀の龍頭峡から登るのが一般ルートになっているようだ。湯来町からのルートは国体縦走ルートを初め、いずれも多かれ少なかれ藪歩きになる。4月の初めに久しぶりに天上山に登ったが、その時には龍頭峡から一般ルートを登り、国体ルートを藪漕ぎして麦谷に下って南北に横断したので、今回はさらなる藪漕ぎを覚悟して猪股峠から市町境を辿って東西に縦断してみた。

<行動記録>

今日の行動は長くなりそうなので早朝に家を出る。猪股峠近くの筒賀ライフル射撃場の上にある筒賀多目的グラウンドの駐車場に駐車させてもらい、猪股峠から忠実に市町境に取り付く。市町境界には境界杭が打たれ、踏み跡道と赤テープもある。こんな藪尾根を辿る私のような物好きがいるようだ。

佐伯区湯来町と安芸太田町の境の猪股峠

906mの最初のピークまでは高差350mの結構急な登りであったが、それからの尾根の縦走はアップダウンはあるものの、左程大きな登りは無い。しかしながら、時には岩稜を巻く場所もあったりして何回も続くアップダウンは結構キツイ。887.3m三角点を越えて(点名:立岩)少し進むといきなり尾根の踏み跡道が綺麗に刈られている場所に出た。間伐か枝打ちの森林管理のために林業者が道を整備したようだ。きれいに刈られた道は天上山林道に合流するまで少しの間続いていた。天上山林道を横断し、再度境界の藪尾根に入る。まだ頂上は遠い。813.0m三角点(大原山)、900.3m三角点(正木山)とほぼ忠実に市町境を辿って天上山に向かう。標高900m前後の頂上に近い笹原の急登をフーフー喘いでいると、いきなり龍頭峡からの一般道に飛び出した。頂上は指呼の間である。

   笹の急登

頂上からは恐羅漢山、十方山、市間山、立岩山、深入山、灰郷スマモ山などこれまで登った山々が良く見える。頂上でゆっくりと休み、遅い昼食とした後、下山することにする。

    天上山頂上
頂上から恐羅漢山、十方山の眺め

天上山からの下りも市町境を辿ることにして、小天上山を経由して東進した。境界尾根を忠実に辿っていると林道天上滝谷線が尾根をぶち切っている地点に出た。下山までに要する時間を考えて、ここからは林道を下ることにする。実は再度、藪の中に突っ込むのを体が嫌がったのが本音ではあるが・・・。林道をポレポレと下っていると、すぐ横に若い頃ならすぐに登りたくなったであろうような見事な岩峰があった。

   見事な岩峰

乙出までは1時間半ほどの長~い林道歩きであった。国道433号線との合流場所に亀井妻が車で迎えに来ていてくれた。いつもどうもありがとうございます。

このコースは林道と天上山頂上近くの一般ルート以外はほとんどのルートが笹と灌木の薮で標識のテープも少ないが、境界なのでしっかりとした踏み跡道があり、迷うことはない。ただし、ピークからの下りは地図をよく見ていないと、違う尾根を下ることになりかねないので注意。

今日は一日中快晴で気温も高く、汗をかきかきの歩きで少しくたびれた。そうそう、まだ出ていないと思っていた長い嫌な奴(マムシではなかったが)1匹に出会った。そろそろ薮歩きも秋まで遠慮しようかな。

歩行距離:17.6㎞

<コースタイム>

筒賀多目的グラウンド6:50~6:55猪股峠~9:40 887.3m三角点~10:38天上山林道横断~10:58大原山~11:55正木山~13:05天上山(昼食)13:38~13:56小天上山~14:38林道天上滝谷線合流~16:06乙出

<コース図>

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