個人山行:大箒山で薮歩き縦走(大箒林道~大箒山~床尾山~床尾峠~大平山~高鉢山~梶ノ木)


亀井且博

2020年4月22日(水)曇り時々晴れ

参加者:亀井(単独)

特段に薮歩きが好きな訳ではないが、縦走が出来て面白そうな尾根を探すと広島県内ではどうしても薮歩きが多くなる。そのため最近は薮歩きに出かけることが多くなった。長い嫌な奴が出始めるまでにと思って、以前から気になっていた温井ダムの上の大箒山から南へそして南西に伸びる尾根縦走に出かけた。大箒山には温井側からと松原側からのアプローチがあるが、今回は温井側から取り付いた。歩行距離:14Km

<行動記録>

家内が「登山口まで送ってったげるよ!」とのこと。ありがたく好意に甘える。温井から登っている大箒林道の舗装終点まで車で送ってもらった。大箒林道を温井から歩けば1時間半はかかるだろうが、かなり上まで登っているのでらくちんが出来た。舗装終点からさらに砂利林道を歩いて10分ぐらいで林道からの登山口に到着。林道の登山口から主稜線までの道は、2018年10月に頂上をピストンした時には大薮でルートファインディングに苦労したが、昨年ぐらいにどなたかが笹を刈られたようで、きれいで歩き易くなっていた。

     林道からの登山口

笹が刈られていたのは主稜線のコルまでで、そこからは以前通りの大藪である。それでもありがたかった。主稜線には昔のたたら道や踏み跡道が有る。主稜線に出て一旦大箒山頂上に向かう。頂上には古いが立派な標識がある。頂上からの展望はほとんど無いが、なんとか木の間越しに深入山が見える。頂上から登ってきた道を主稜線のコルまで引き返し縦走に移る。少しの間たたら道を辿り、適当なところで皆伐されている主尾根に出る。笹尾根から温井ダムや龍姫湖、五輪山などがきれいに見える。

     温井ダムと龍姫湖

主稜線上の踏み跡道は時折薮漕ぎになるが下草や笹は少なくて大したことは無く快適に歩ける。B峰、C峰、D峰と小ピークを越えて三角点のある床尾山(990.5m三等三角点、点名:上山)に到着。すぐ隣の小ピークを越えて床尾峠に下る。床尾峠には北側に林道が登って来ていた。おそらく板ケ谷からであろう。床尾峠までは明瞭な踏み跡道があり、要所にはテープの標識もあるので迷うようなことはなかった。しかし、もともとこのルートを辿る登山者が少ないうえに床尾峠からはさらに少ないようで、峠からの縦走路は踏み跡道が有るような無い様な稜線で、笹の大藪漕ぎになった。また、テープ標識もほとんど無く、地図と磁石でルートファインディングをしっかりとしないとルートを間違えそうである。E峰、F峰、G峰と越えて何とか大平山(1,014.7m四等三角点、点名:大平山)に着く。大平山はだだっ広い笹原の頂上で三角点の位置もあちこち探してようやく分かる状況。気が付けば三角点近くのブナの大木に「大平山」と古いペイントがあった。

      縦走路の笹薮

大平山(1,014.7m三角点)から先はほとんど踏み跡もテープもなく、ルートファインディング力を試される。ただし、主尾根は比較的顕著で支尾根に入らないように注意して主尾根を外さなければ迷うことはない。薮漕ぎの末、ようやく岩尾根上の最後のピークの高鉢山(918.2m三等三角点、点名:作見谷)に到着した。途中で降っていた雪も止んで陽が当たり始めたので風は冷たいが、ここで昼食とした。木の間越しに深入山や恐羅漢山も見える。

    木の間越しの深入山

高鉢山から梶ノ木集落への下りは急傾斜の上、踏み跡道もなく迷いそうになるが、地図と磁石でルートをよく確認して下った。コルに下り着くと梶ノ木側から古い作業道が登って来ており、それを辿った後、最後は薮を漕いで廃屋の裏に出た。梶ノ木集落には結構家があるが、ほとんどが廃屋で人は住んでいないようだった。後は国道191号線まで道路を歩いて下った。国道に出た地点で深入山に遊びに行っていた家内と無事合流して帰宅。薮歩きだが楽しい縦走だった。

<コースタイム>

大箒林道舗装終点7:45~7:55登山口~8:30大箒山~10:00床尾山(990.5m三角点)~10:20床尾峠~11:05大平山(1,014.7m三角点)~12:05高鉢山(918.2m三角点)(昼食)12:30~13:15梶ノ木~14:00国道191号合流点

<コース図>

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