石見冠山(いわみ かんざん) (係)横山


月日:6 月16 日(土)~17 日(日)
参加者:吉村、島本、三谷、安藤
<行動記録>
麓村落出身の係が高校生だったころ、この地域は石見町であった。その数十年後、国が主導した平成の大合併により、現在は邑南町となっている。しかし、山の名前はそのまま石見冠山(かんざん)と呼ぶ。
石見町周辺の山は、いわゆる藪山、かつ、もっこりした丼ぶり山が多いのだが、この冠山だけは鋭利な稜線を持つ双耳峰であることから、昔から一目置かれてきた経緯があり、中学校の校歌にも謡われている。鋭利な尾根が形成されている理由はよく解らないが、裾野に位置する断崖絶壁の断魚渓を望むとなにやら感じるものがある。
梅雨の最中であるが、たまたまこの土日は晴れ模様であり、前日の往路での街中の歩行者を見分すると、赤く上気した顔は現在の暑熱環境をそのまま表現しているようでもある。
単独アプローチの安藤さんを除く4 名は、宮内串戸駅を15:00 に出発し、千代田町のフレスタで買い出しをする。登山口の沢沿いにある深篠川キャンプ場には18 時過ぎに到着する。さっそく幕営の準備にかかり、メインディッシュたるパスタを水に沈めたころ安藤さんも集結された。小宴は21:00 に終了し就寝する。(真面目!
翌朝は4:30 起床。熱中症対策で、6:00 出発とした。キャンプ場から遊歩道を利用しても登れるのだが、事前情報によれば沢を遡上する部分が荒廃し不安定になっているとのこと。したがって、野原谷(のっぱらだに)の登山口まで車で移動する。
登山口までは集落の間を走行するのだが、レギュラーでなくハイオク(廃屋)も目立っている。6:15登山開始。朝が早いことと若干曇っていることから、幸いにも爽快な風がある。しかし、その爽風も高度を上げるにつれ次第に弱まり8:20 頂上到着。ここで炎天下での記念撮影となる。

東峰から西峰に移動するが、西峰の頂上は刈り払いが行き届いておらず、すぐに東峰に引き返し大休止とする。眼下に見える田園と集落は矢上盆地といい、産業の主は米作を中心にした兼業農家が多く、林業は高齢化のため衰退の一途をたどっていることから、枝打ちや間伐は行き届いていない。したがって、山境界に位置する踏みあとも消滅している山が多い。冠山の頂上には、山百合や山つつじ、どうだんつつじが咲いている。
おおむね20 分間の休憩を終え、下山を開始する。
冠山の登山道は、その大部分が高木に覆われており、直射日光からは逃れることができる。逆に日差しがある部分は下草が繁茂する。6 合目から上部は傾斜がきつく、直線的な道なので登り下りとも足へのダメージは避けられない。尾根道から沢筋に入ると、傾斜は当然の如く緩くなり植林の中を進むと10:20 に登山口にたどり着いた。
<コースタイム>
野原谷登山口6:15→7:15 稜線分岐→8:20 冠山北峰⇔南峰9:00→10:20 野原谷登山口

断魚渓