廿日市アルプス アイゼン歩荷


松林

12月8日(日)  (係)吉村
参加者:武田、三谷、平本、松林
<行動記録>
2週連続のアイゼン山行だが今回は歩荷。前週のアイゼントレに参加できなかった吉村さんが企画された、廿日市の原地区を取巻く山々を縦走する山行である。
前夜祭より参加の4人は20kgのザックを背負い吉村亭を出発し、山陽自動車道沿いの整備された道を進んで極楽寺橋へ向かう。サービスエリアの先にある登山者用の駐車スペースを過ぎると100段を超える階段が現れ、(あまり大きな声では言えないが)これには途中で帰りたいと思ってしまった。が、何とか登り切って上から覗き込んでいた武田さんと合流し、アイゼンを装着して登山道へ入る。
 初めの10分程は道の傾斜が緩いが、次第に急になる。足取りも重くなり、前夜の酒が抜け切っていないY村さん、M谷さんからは辛そうな表情が窺える。先頭の僕に「ゆっくり進め。」と言った少し後には1本目の休憩が取られた。
 急坂を何とかこなし、518.6mの三角点まで進むと尾根道はなだらかになる。原コースの分岐を過ぎ、仁王門まで進むと「アイゼンを外してください」と張り紙がある。雪が積もったときに軽アイゼンを履いて歩く方が多いそうだ。我々もここでアイゼンを外し、均してあった地面にアイゼンで空けてしまった穴を踏んで埋めて、山頂へ向かう。
山頂展望台から景色を眺め、歴史好きの僕は毛利家の家紋に驚きつつ、本堂の横を通り抜けて車道に入る。後畑からの道とのT字路まで下り尾根に取り付こうとするが、「前調査では藪が激しい」とのことで、さらに車道を進んでR433の七曲峠で再入山する。
 汐見山を通過し、さほど悪くない道を進んでいたが、鉄塔の下に出た先の鞍部からは稜線が藪となる。事前に入手していたコースマップでは右手の谷に大きく迂回してから691m峰を通る道もあったが、鋸を持たされて藪への突入を命じられる。先の見えない藪を進むことには気が引けたが、5分程で右手から来た道(起点が不明)とぶつかり、再び快調に歩き始める。691m峰を左から巻いて稜線に復帰、十字路の鞍部からはぐるっと稜線を回り込み、泉水峠へ向けて南進する。
 靴擦れができた武田さんと泉水峠で別れ、サーキット場を右手に見ながらのうが高原へ向かう。未舗装の林道を進むと車両ゲートで遮られた車道に出て、アイゼンを外して廃屋探索を始める。
少し進むと、窓ガラスが割れたり、木が突き抜けたり、と荒れ果てた別荘群が見えてくる。ドアを開けてみれば、古葉竹識監督に関する記事が書かれた30年近く前の新聞が。南へ進み電波塔群を過ぎると、柵で囲まれたホテルのあるT字路に出る。左に折れて少し進んで引き換えし、西側にある電波塔伝いに“のうが高原一周ルート”に入ろうとしたが、行き止まりで断念。皆口数も少なくなってきたので泉水峠まで戻って下山することになった。
泉水峠では、吉村さんの微かな記憶で30年前に見たという小さな池は見られなかったが、一つうんちくを聞けた。峠から少し下ったところに石垣が組まれていて、これは佐伯町に住む財を成した一族が、廿日市との往来を楽にするためトンネルを作ろうとした跡だそうだ。峠から20~30分ほど下ると川末上部の集落に出て、長い車道歩きの末、吉村亭に帰還した。

<コースタイム>
7:45 吉村亭→8:10 極楽寺橋→9:50 極楽寺山展望台→10:47七曲峠11:00→11:15 汐見山→13:05 十字路分岐→14:09 泉水峠→14:29 のうが高原内散策→16:00 泉水峠→16:27 川末登山口→17:15 吉村亭
(記:松林)

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