天応(人工登攀)


保見

月日:9月7日(日)
参加者:吉村、元廣、平本、徳永、兼森、島本、桑田、田村、吉村(太)

10月後半の石鎚北壁を目指して人工登攀の練習を行った。
三段ハングで練習したいところであるがアブミ初心者もいるため、午前中はナメラ横の5mほどの壁で基本的な練習を行うこととした。
いつもであればトップロープを張って「さあ、皆さん登って下さい」であるが、今回はちょっと違う。
「登らせてもらう」からの脱却も係の頭の中にはあったため、念のためにトップロープを張るがランニングを取りながらリードのつもりで全員に登ってもらう。
登ったあとは、ボルトを打つ練習である。「カムやハーケンが使えない岩壁を突破、敗退するにはどうする?」
ということで、一人一個の穴開けに挑戦してもらう。軽いハンマーやバイルではなかなか穴があかないことを身をもって体験してもらった。
午後からは三段ハング下部での練習とした。二人一組のパーティーで登ってもらうことは事前に告知済みである。
どちらかがリードをしないとここで敗退というのが今回のシナリオである。パーティーで相談し、登らないという判断もありだと考えていた。
自分とパートナーの技術で目の前の壁にどう取り組むかを考えて欲しかったのである。
みんな、ある程度の経験はあるがリードの経験は少ない。さあ、どういう判断を下すか。
途中で登れなくなったら懸垂で降りるというのもありである。
ここは2か所でアブミの最上段に立たないといけない場所がありそこが核心である。
核心部には右に小さな足場があるが、そこに逃げてしまうと次がしんどくなる。
吉村(太)-元廣、平本-徳永、島本-桑田パーティーが順調に上に抜け、田村-兼森パーティーの出番となった。
田村さんが予定どおり横に逃げて動けなくなる。最上段に上がるように指示を出すが恐怖のためかなかなか体が上がらない。
ここはジワリジワリと上がるしか道はないのだ。ガンバ、ガンバ!
予定の時間を1時間オーバーしたが全パーティー「敗退」することなく上に抜け、研修を無事に終えることができた。
本チャンでは1分1秒を無駄にできない。取り付きに着いたら黙っていても登攀準備をしてロープをさばき、速やかに登り始めることが重要である。
それは練習でも同じであり、日頃から本番を想定して動くようにして欲しい。
吉村さん、一本も登ることなく安全管理に徹していただきありがとうございました。

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