大人の迷子


吉岡 好英

小泓君と大森神社で待ち合わせ、恐羅漢へ向かう。山小屋前の駐車場にはミノルちゃんの車が一台あるだけだ。山小屋では男一人とカメムシが迎えてくれる。男三人だけ、明日の行動予定を話して早々に寝る。
朝食の後、カヤバタのリフトで上がり、頂上経由ダイドコロ原へ行くことを話す。小泓君は一足先にカヤバタリフト乗り場へ。吉岡、ミノルちゃんは準備の後、リフト乗り場へ向かう。途中で振り返るとミノルちゃんはついて来ていない。リフト乗り場でしばらく待つが一向に現れる気配はない。山小屋に帰ってみるが、ここには見当たらないのでレストハウス、たてやまゲレンデと探すが、やはり見えない。仕方なくカヤバタへ行き、小泓君とリフトに乗って稜線直下まで上がる。シールをセットし、頂上へ向かう。たてやま尾根を見てもそれらしき姿は見えない。頂上の話をしていたので、頂上で待つことにする。頂上でしばらく待っていると、山スキーヤーが上がってきたので、「男一人、見かけなかったか?」と聞くが、「見なかった」の返事。コールしても応答はない。しばらくの後、再度コールすると返事がある。1時間近く待った。先ほどの山スキーヤーが言っていたが、ダイドコロ原への斜面はガリガリで余り良くなかったそうなので、国設スキー場に下りて、ヒエバタとタテヤマの間の樹林帯を滑ることにする。リフトデビューしたミノルちゃんも新雪の中、気持ち良さそう?にスキー場まで下りる。ここからは間隔の狭い樹林帯。ここも見事?な滑りで下りて行く。タテヤマのリフト中間点付近のゲレンデに出て、スキー場を横切り山小屋へ帰る。これくらい滑れるなら、どこへでも安心して連れて行かれる。また行こうでー。

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