夏合宿(登攀組)報告&所感


宮重(直)

8月7日~11日
赤井(L)、横山、川﨑、宮重(直)

毎度毎度山行報告を賑やかせておりました合宿屏風組、無事帰ってきました。
天気に恵まれ、概ね予定通りの行動ができました。


7日 赤井号にて運転交替しながら沢渡へ。
 今回は朝出発、昼間の運転てなんてラク何でしょう。17時頃新島々でゲリラ夕立に遭遇、必然、翌日からの行動もこの夕立を避けるべく計画が練られることになる。

8日 ベース(横尾)入り、テント設営後T4まで下見に行き、雨に濡れながらベースへ帰着。
 この日の収穫は渡渉点の確認とT4尾根の登攀。横山とうさん先頭の渡渉は犠牲者2人。結果、飛び石ルートと冷水突入ルート(冷たっ)のどちらか得意な方を選択することになった。T4尾根は、尾根とはいえ、しっかりとクライミングであった。T4確認しラッペル終了した直後、雨が降り始める。「15時から雨」の予報ピッタリであった。

9日 赤井―川﨑―横山のオーダーで雲稜ルート3ピッチ登攀後、ラッペル下降。宮重(直)は体調不良にてテントキーパー。
 渡渉地点まで行ってみたが、寝不足のせいか集中力がない、忘れ物多数。ということで宮重(直)リタイア、急な変更も可能なツブシがきくメンバーでよかった。3人は雲稜へ、後続パーティがいたようだが、予定通り、時間通り、3ピッチ目(エイドパート)を終えてラッペル下降し、明るいうちにテン場に帰ってきた。

10日 宮重(直)―川﨑、赤井―横山のオーダーで東稜へ、終了点まで抜け屏風の頭まで藪漕ぎ、涸沢経由で横尾へ。
 長い1日になりそうなので、T4尾根をぶっ飛ばしてT2へ、他にパーティはいないようだ。ジリジリとお日様に焼かれながらではあるが、高度を稼ぐにつれ所々風が抜け、そして天気の心配がない快適なクライミングだった。途中、落し物をした人2人、長い壁での落下物は自身の装備を失くすだけではなく、後続パーティに多大な危険を与える。うっかりではすまされないのである・・・反省しましょう。あまりの楽しさに?壁に長居してしまったようだ。終了してからの藪漕ぎは「暗くなるまでに涸沢へ」が頭をめぐり、行く手を阻む硬い枝に脛を刺されながら、大汗の行進である。ちょうど涸沢で日が暮れヘッドランプつけて横尾まで黙々と歩いた。

11日 撤収後、上高地へ。横山、宮重(直)は公共交通機関使用し帰広、赤井、川﨑は西穂山荘へ。
 快適だったベーステントを撤収し、上高地へ。沢渡で汗を流し全員で松本へ。途中そばを食べながら精算(暫定)を済ませて登攀組解散である。横山、宮重(直)はJR使用で帰広。赤井、川﨑は上高地へ戻り、西穂山荘へ。2人は西穂~奥穂縦走して涸沢で縦走組(5人)と合流する。なんて元気なんでしょう。


 さてさて、今回、屏風岩を初めてリード、感想としては、「単調なアブミのかけかえといってもチビにはちょっとしんどいな」「容赦なくフリーさせてくれるなぁ」この岩にこのルートがあってそれを攀る、無理のない、自然なことのように思えた。
一番思うことは、「どうしてあんなに時間かかっちゃったんだろ」天気がよかったからいいものの、前々日の天気なら「アウト!」であった。いろいろ考えられるが、やはり1番は登攀そのものの時間短縮が課題であろう。まだまだ未熟だってことでしょうね。
 ただ、今回メンバー全員が、手持ちの時間を惜しまず使い事前準備に費やしたことは気持ちの上でとても強いものとなっていた。今回の大きい反省やちっちゃい反省を活かして次回の準備に組み込もう、我々の力でアルパインルートに取り組むのにはそれくらいしておかないと歯が立たない。
・・・にしても東稜抜けた日の行動時間は17時間。なのに、もうコリゴリと思った藪漕ぎの実感は薄れ、ヘッドランプつけて歩いた横尾までのしんどさも忘れ、高度2000メートルの気持ち良い風と眼下の梓川、こんなことばかり印象的なお気楽な私かな。

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