個人山行:古の名コース大峯山~阿弥陀山の縦走


亀井且博

2020年2月8日(土)曇り時々雪
参加者:亀井(単独)
山岳会に入会して間もない頃に大先輩が言われていた「昔は廿日市から泉水峠を越えて玖島に出て、川上から大峯山に登り阿弥陀山まで縦走して湯来伏谷の大森神社に下りたもんよ!ありゃ~ええコースで!」。その言葉を聞いて40数年前に大峯山から阿弥陀山へ縦走した事がある。当時はほとんど薮漕ぎはなく伐採された個所や遊歩道も整備されていてそれなりに楽しい縦走路だったような気がする。古のコースを辿ってみようと、最近はどうだろうかと記録を探すが1,2の記録があるのみで、しかも相当な薮漕ぎを強いられている。恐らく尾根の縦走路は薮で歩けなくなっているのだろうと思って、冬場の薮漕ぎをし易い時期に縦走することにしてようやく出かけた。
<行動記録>
佐伯町川上の大峯ランド下の大峯山登山口から出発して、昔を思い出しながらの縦走だった。縦走する人はほとんど居ないようで、尾根には踏み跡道も無く、笹薮の中に時折古い赤テープと区域界の標柱があるのみで、遊歩道の古い標識は笹の中に完全に埋まっていた。阿弥陀山西峰の手前の送電線鉄塔のある896mピークへの登り口から始まる中電の送電線鉄塔管理道から阿弥陀山西峰~阿弥陀山~伏谷の間を除けば尾根沿いの縦走路や遊歩道は自然帰りしており全く道らしいものは無かった。途中で県道42号線の佐伯町から湯来町に越える市町境の787mの峠を越える個所と時折林道に出るが、それでも何とかほとんど尾根沿いに歩いた。896mピークへの中電の送電線鉄塔管理道に入るまでは猛烈な薮漕ぎの連続で、夏の天杉山~台所原の縦走の笹薮漕ぎ以上であった。

笹薮に埋もれた遊歩道の古い標識

最後のピークの阿弥陀山頂上の展望台から振り返って見る大峯山は遠くに霞んでいて、良く歩いたものだと少し感激に浸った。時折雪が舞う寒い日で、お世辞にも快適な縦走とは言えなかったが、大森神社に下り着いた時には心地よい疲労感と充実感を感じ、若い時に比べ歩く速度は遅くなり、多少時間はかかるが、まだまだ薮の長歩き縦走も出来ると少し自信を持った気持ちの良い山行であった。

阿弥陀山展望台から大峯山を振り返る

歩行距離:14.5Km
<コースタイム>
川上登山口7:55~9:10大峯山9:20~9:55県道42号線~10:30 878.6m三角点~11:50 815.5m三角点~13:25 896ピーク~13:55阿弥陀山西峰~14:40阿弥陀山NTTマイクロウェーブ鉄塔~14:55阿弥陀山三角点15:05~15:15林道横切り地点~15:40湯来ハイランド~15:55大森神社
<コース図>

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