【沢登りその2】丹沢 玄倉川・小川谷廊下


宮本博夫

日程:2006年9月23日
参加者:宮本、吉田(会員外)
<行動記録>
会社の隣の部の後輩、吉田君より、以前より沢登りに行ってみたいと言われていて、本日決行となった。彼は全くの素人だというが、以前、谷川岳周辺の泊りの沢登りに行った経験がある。
今回の行き先は近くの丹沢山地、滝登りが中心の丹沢では唯一の水と戯れるゴルジュコース・小川谷廊下とした。丹沢はすぐそこに見える近くの山なのだが、こちらに越してきてからも実はほとんど行っていない。小川谷は16年ぶり3度目の遡行。最初は会社の上司に連れられて、2度目は同僚・後輩を引き連れて行った。
朝近所で待ち合わせて、現地に向かう。夏のシーズン中は大賑わいの小川谷入谷地点も他の車もなく静かな様子である。支流の沢の無数の大堰堤をはしごを伝って降りる。相当な高さ、こんなのあったけ?全然覚えていない。
小川谷に入ると少し下流で10数人のパーティが体操などしていた。すぐに最初の滝が現れゴルジュ地形となる。滝を登ると上等なシュリンゲ、ロック付カラビナがたくさん残置されている。誰か忘れていったのか?もったいない、それにしても何でこんなに付いているんだろう。不思議に思いながらも外して拾っていく。そしたら次の巨大チョックストーン滝で上からお姉ちゃんが降りてきて、忘れたのかと聞くと、どうも沢登り教室のインストラクターだったようで、後続にいた 10数人のためにお助けヒモをFIXしているところだったらしい。余計なことをしてしまったようだ。
巨大チョックストーン滝は倒木利用で更にアブミも使って越す。倒木がないとかなり厳しい。この後、次々とゴルジュ、小滝が現れる。岩質は花崗岩で明るい感じ。滝という滝には岩場ゲレンデにあるような頑強なボルトが埋められ、完全に沢ゲレンデと化している。ありがたく使わせてもらい、おかげでほとんどの滝を登ることができる。
途中に変わったものとしてはその名も「大岩」という巨大すべり台があるのだが、文章で表現できないのが惜しい。これ以外はとにかくゴルジュとその中の滝を進む。核心部は石棚ゴルジュと言い、2段20mの大滝があって左の岩場をザイルを付けて登る。竜頭に懸垂で降りて、次の樋状滝は少し泳いで樋部分に強引に取り付く。この後も更にゴルジュを進み、ラストは6m位の滝がゴルジュ出口にかかる。この辺りはシーズン中は混み合って適当に巻いてしまうのだが、今回初めてフルコースを味わってみた。ラスト滝は壁をトラバースして更に水線近くを直登するのだが、結構難しく手応えがあった。
ここを越すと河原になって遡行を終える。谷沿いに付けられた崩れまくった旧登山道を通り(ご親切にもFIXロープが付けてある)、出発地に戻った。
当初は内心「後輩を連れて行ってあげよう」っていう感じだったが、久々に充実した満足の行く内容となり、自分も十分堪能した。丹沢は私が初めて沢登りを経験(中3でした)した山で、これがきっかけで山に興味を持つことになったところ、私の沢登りのルーツである。にもかかわらず何となく卒業したような気になって、また一緒に行く人がいないこともあって、家から1時間半あまりの身近なところにありながらなかなか行くことがなく、すっかり遠ざかってしまっていたのだが、今回大いに見直してしまった。
<コースタイム>
入谷地出発(8:40)~大岩(11:30)~遡行終了地点の河原(15:40)~出発地点帰着(17:10)

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