高鉢山~呉裟々宇山 (係)三谷


三谷

月日:4月7日(日)
参加者:平本、徳永、保見、兼森、桑田、島本

前日の冷たい雨をもたらした低気圧は、明け方に太平洋に抜けた。当日朝、気圧配置が冬型になっているせいか、ひんやりと肌寒い。曇り空であるが雨は上がり時折青空も見えている。今回の長丁場には、これくらいの天気がちょうど良い。
朝8時、狩留家駅、山陽線が止まるというハプニングがあったが、みんな時間通り集合することができた。みなさんまじめに、会報に書かれていた通りのそれなりの荷物を持っての参加である。桑田さんは長距離を歩くのは始めてということで、緊張の面持ちである。
狩留家駅前を右に折れ、県道の点滅信号のところから住宅地に入る。最終民家の前を通り過ぎ、廃屋を過ぎたところで、高鉢山の登山道に入る。
パーティーのオーダーを決めるにあたり、今回は、島本さんがトップを買って出た。
植林の樹林帯が始まると、やがて急登が始まる。そのうち登山道は不明瞭となり、胸をつくような急登となる。ぬかるんだ道に、すべる足を踏ん張りながら登る。
ペースが速すぎると思っていると、案の定、悲鳴が上がる。ここで消耗すると、ペースを持続させることが難しい。歩きづらい急斜面をあえぎながら登り切ると、地形は尾根状となりすっきりとした登山道に出た。
尾根に出ると、樹林帯にいるにも関わらず、強風が吹き、とても四月上旬と思えない寒さである。
展望のない高鉢山の前衛峰を素通りすると、湯坂峠への分岐となる。先を急ぎたいところだが、せっかくなので本峰まで足を伸ばすことにした。反射板のある高鉢山本峰からは、広島市中心部が一望することができた。
湯坂峠への標識のあるコルまで引き返し、赤テープに従って急坂を駆け下りる。FIXロープの張った斜面を、これまたずるずるとすべりながら下りると、志和と狩留家を結ぶ車道に出る。一息ついて、長者山に向かう登山道に入る。
展望もなく楽しくない登山道を、無心、無言のまま歩く。長者山までが兎に角長い。報告を書こうにもあまり記憶に残っていない。時折トップが地図を確認しながら、的確にナビゲートする。いつ一本立てようか考えているうちに、つい山頂まで歩ききってしまった。これでもまだ行程の半分も歩いていない。頂上は風が強い。風を避けて樹林帯に入り、休憩する。サプライズで徳永さんの誕生日祝い、平本さんより抹茶のケーキが振る舞われた。つかの間の休憩で、ゴールまで歩き通すための気力を回復させた。
これだけは避けたいと思っていた雨が、ポツポツと落ちてきた。向かいの稜線を見ると、雨のカーテンがこちらに向かっている。防寒をかねてカッパを着込む。
時折みぞれのような冷たいものも降ってくる。
トップは調子が出てきたのか、はやる気持ちを抑えきれず、列の後方は半ば走るようなペースとなる。
ミノコージ峠、植物公園への分岐を通り過ぎ、藤ヶ丸に到着。藤ヶ丸山からは呉裟々宇山の電波塔がわずかに見える。本山行も先が見えてきた。ここまで、保見さん、兼森さんも安定した歩きで、ペースも上上である。あとは、良く整備されて展望の開けた登山道を歩き、予定していたコースタイムで、呉裟々宇山に到着。消費したカロリーを補給して、下山にかかる。桑田さんは、ここで終わりと思ったのか、いつもの勘違い「楽勝よぉ」である。
しかし、ここからが長いのだ。疲労した足には下りが堪える。ばくち岩を過ぎたところで、本日初めての登山者(というよりも、散歩する人)に出会う。
岩屋観音では、本日一番の展望を眺めながら。街がより近づいてきた。そして、何とか明るいうちに府中に下山することができた。歩き始めから10時間、無事踏破した。

<コースタイム>
8:00 狩留家駅→8:15 高鉢山登山口→9:21 705.8m→9:27 湯坂峠分岐→9:32 高鉢山南峰→9:42 湯坂峠分岐→10:20 湯坂峠→10:55 536.5m→11:42 長者屋敷跡→11:49 612.7m→12:17 長者山→13:04 千畳岩→13:15 ミノコージ峠→13:33 500.4m→14:07 緑化センター道路→14:32 藤ヶ丸→15:20 呉娑々宇山→16:40 高尾山→16:55 岩谷観音→17:20 水分峡分岐→17:45 府中町

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