恐羅漢シリーズ その1 2004年3月28日


吉岡 好英

牛小屋高原ヒュッテ(8:05)—(9:00)十方林道・旧羅漢登山口(9:15)—(10:29)旧羅漢山(10:45)—(11:05)恐羅漢山(11:08)—(11:40)牛小屋高原ヒュッテ
行程:7.6km

 前夜19時20分頃、山小屋に到着すると石田さんはすでに入られていた。さっそく鍋の準備に取りかかり夕食とする。もう寝ようかという頃に石田さんは「帰るけー」と言われる。一人寂しく朝を迎えることになる。
7時起床。コーヒーを沸かし、トーストで朝食をとる。車でパッキングを済ませ、今日の予定のコースへと向かう。リフト横の道路には狸がうずくまって、近づくと弱々しく側溝に移動したが、元気がない。1mくらい近づいても逃げようとしない。いつまでも見ているわけにいかないので、気にしながらも後にする。十方林道は河原のように石がごろごろしており、乗用車は通れないだろう。少し行くと道路は雪面となり、まだかなりの積雪だ。それでもオフロード車の轍はある。旧羅漢登山口から登山道へ入るとトレースはなく、雪はひざ上まで。長靴だが雪が入るので、いったん下まで降りて長靴の上にスパッツをつける。これで雪の浸入は防げるが、ときどき腰あたりまではまり込む。上がってすぐの小さな沢を渡るのだが、どう見てもスノーブリッジに上がるとはまりそうなので、しばらく直登する。あまりにも歩きづらいので、あきらめて引き返そうかと思うが、ここで帰ったら何か言われそうなので、埋もりながらも上へと向かう。夏道に出ると歩きやすくなり、ホッとする。歩きやすいところを歩くので、ワッペンのあるところを大きく外れ、再びワッペンを探す羽目になる。こんなことを繰り返しながらも頂上近くになる。熊笹の藪こぎもあったが、見覚えのある頂上の岩が見えてきた。お茶と餅で腹ごしらえ。証拠の記念写真を撮って恐羅漢山へ向かう。ここからはトレースがあり、比較的歩きやすい。まだまだ雪はタップリあり、フリートレックを持ってこなかったことを悔やむ。恐羅漢山への登りで何人かの登山者が旧羅漢山に向かっていた。天気は申し分なく、遠くには青い空の下、三瓶山や大山がよく見える。頂上で三好さんに手を合わせ、下山開始。夏焼への分岐からは、立山方面への夏道にはトレースがない。頂上台地直下の小さな沢(水場)は、どうも水が流れているようで音がしている。「ヤバイな」と思いつつ足を乗せると、やはり転げ込んだ。動くとさらに落ち込み、あやうく尻が水につかるところだった。何とか足と手を突っ張り、難を逃れる。スキー場の上あたりから、やっと雪がなくなるが泥で滑りやすい。スキー場を下り、山小屋へ帰る。
恐羅漢の稜線に春が来るのはまだ先のようです。

 

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