夏合宿 笠ヶ岳~双六小屋


平本

月日:8月13日(水)~15日(金)
参加者:横山、吉村(太)

<山行記録>

13日(曇り、途中激しい雨、SAでは曇り)
10時、大町駅集合。平本がブランクドライバーのため、運転に集中出来るよう道迷いの少ない序盤に運転したい旨、皆さんに申し出て平本の運転で出発。
不安顔の皆さんを乗せ走り始めましたが運良く(?)渋滞しててノロノロ運転でしばらく進んだこともあり、少しづつ運転の感覚が取り戻せました。
無事、岡山まで運転任務をこなし、その後は交代しながらこの日の目的地「ひるがの高原SA」到着。
芝生の丘の陰にテントを張り20時過ぎ頃には就寝。

14日(曇りと雨の繰り返し)
2時半起床でテントを撤収、夜中に丘の上で語らう人達で何度か起こされ熟睡の吉村くん除く2人は睡眠不足で出発。
計画では平湯に駐車して新穂高方面に移動する予定だったが、無料駐車場が空いているかも知れない…と僅かな可能性にかけて新穂高に直接向かうことにしました。

予想した通り、近くの無料駐車場は満車、有料にでも止めるしかないかと思っていたら運良く中尾高原口バス停横にある無料駐車場が空いており無事駐車。
そこから新穂高センターまで歩いて35分ほどかかり、予定より20分程度遅れての出発となりました。

笠新道入口にて、横山さんが「初めての道なので特攻隊になります」と言われ先頭へ、横山さん、吉村くん、平本の隊列で進みます。
笠新道は急登と聞いておりましたが、斜面が急であるだけに登山道がつづら折れについており、思ったほどの急な感じはしませんでした。(歩く距離は長くなるのでしょうけど…)

曇りと雨を繰り返すような天気でしたが、一時ガスが晴れ、少し遠くまで景色が見えると山々の姿に声が出ました。
穂高の稜線は白く隠されていましたが、足元にはゴゼンタチバナ、チングルマ、アザミ、コオニユリ、コイワカガミ、ハクサンイチゲ、ミヤマリンドウ、カラマツソウ、ハクサンシャクナゲ、アオノツガサクラ、ヤマハハコ、ハクサンフウロ、チシマギキョウ…南アルプス方面で絶滅しかけているニッコウキスゲも咲いており、目を楽しませてくれました。

13時20分頃テント場に到着、テント設営後にヘッドライトだけ持って笠ヶ岳山荘経由で笠ヶ岳山頂へ向かいました。
テント場から笠ヶ岳山荘までは岩場を登り、雪渓を渡る道のりで、11~13分程度かかりますので、トイレに行くのが少々億劫になる距離です。
笠ヶ岳山頂はガスで真っ白、景色は何一つ見えませんでしたので、記念写真を撮って早々にテント場に戻りました。
横山さんの程良いペースのリードで順調に進み、遅れたスタート分も取り返して結果的に1時間半ほど時間も短縮、余裕をもって初日の行動を終えました。

テント場周辺には雷鳥の親子もおり、可愛らしい姿を見ることが出来ました。また、雛を呼んでいるのか親鳥が可愛らしい声で鳴いており、汚い鳴き声だと聞いていたので意外でした。

水を汲んだりして落ち着いた頃、吉村くんはラジオの気象通報にて天気図の作成にとりかかりました。
横山さんは前夜の睡眠不足のため一休み、私は情けないことに天気図の作成が出来ませんので、その様子を眺めたりウトウトしておりました。
携帯電話の電波も入ったので出来上がった天気図と答え合わせ。天気図には近くに低気圧が一つ、またもう一つがこちらに向かってきています。
保見さんから事前に天候情報の連絡を受けており、天候が崩れることは知っていましたが、改めて納得。
横山さんから、飛騨側は風が強く吹くと聞き、隠れる場所のない西鎌尾根の通過が心配なところです。

夕食は吉村くんが考えた洋食メニュー、チーズドリア、ポテトサラダ、オニオンスープでお腹いっぱいになりました。
翌朝が早いこと、前夜が余り寝付けなかったこともあり、この日は19時頃に早々と就寝。
夜中に激しく雨が降ったらしいですが、私はそれにも気づかずにぐっすり眠ってました。

15日(曇り後雨、風)
朝、ご飯を食べてから外に出るとガスで視界が悪く山荘までの岩場も注意しないと迷いそうなほどでした。
横山さんから明るくならないと危ないので時間を遅らせたらとアドバイス頂きました。ただ、予定の行動距離が長いため完全に明るくなってからでは遅いこと、昨日通った道であることで、ゆっくり進めば問題ないと判断し、予定よりも30分ほどずらして4時半に出発しました。
この日も幸いテント撤収から明るくなるまで雨が降らず助かりました。
途中からは予報通りに雨が降り出し、雨の歩きとなりましたが、風はほとんどありませんでした。

雨の中、二羽の鳥が飛んでいったのが見え、ナキガラスかと思いましたが、雷鳥とのことで飛ぶ姿を初めて見ました。
少し進むと雷鳥のつがいがおり、先ほどの雷鳥だと思われますが私達に驚き、雌が遠くに逃げて見えなくなってしまいました。すると、雄がカエルのような声を出して雌を呼びながら我々の傍を歩いて通過していきました。
雌を呼ぶ声は確かにカエルの泣き声みたい…これが汚い鳴き声と言われる声かぁ~と納得。

その後、弓折岳山頂のカマボコ板のような標識と三角点を後にし、弓折乗越に到着。
ここは最終のエスケープポイント、先に進むかどうするかを決めなければなりません。
エスケープすると槍沢には行けず名越さんにお線香をあげることも出来ません。
この時は雨だけで、時間の余裕もある状態ですが、これから天候は悪くなる一方…横山さんの判断は降りた方が良いとのことです。

しばらく悩みましたが、双六小屋まではそれほど風の影響がないこと、名越さんの慰霊登山を早々と簡単に止めたくなかったこと、飛騨側との気象の違いを体感し、やはりダメだったと自分を納得させたかったことから、我侭を言って双六小屋まで進むことにさせてもらいました。私以外はきっとここで下りたかったと思うのですが…。
双六から先に行けないのは承知していたのですから、リーダーらしからぬ行動だとも思います。

双六小屋付近に近づくと風が強くなり若干巻いているようでした。場所により大きく違うのだと身を持って体感しました。
ひと休憩し、地図を眺めて自分を納得させてようやく下山決定。
Uターンを始めると来るときは背中で感じていた風が真正面から雨をたたきつけてきます。
登山道も来たときと変わり川になってましたが、尾根が変わり、しばらく進むと風はなくなりました。

弓折乗越からの登山道はさらに川と化し、次第に靴の中も濡れていきます(横山さん、吉村くんは早くから濡れていたみたいですが…)
鏡平小屋から先の沢沿いの道は川が増水し、登山道にまで流れ込んでいる状態で、ほぼ気分は沢登り、いえ沢下り。
個人的にはただ淡々と下るよりはアクセントになり気がまぎれて良かったですが。

増水で登山道の判別がつき難い箇所もあり、軽装備の登山者は大丈夫なのだろうか?と心配になります。
明日まで低気圧の影響があり、これ以上雨が降ったらこの登山道は完全に川になりそうです。
そうしたらアクセントなんて悠長なことは言ってられません。
下山時の状況を理解しているのか、軽装備の登山者が何人も登って通りすぎていきました。

途中のわさび平小屋でテント泊をする案もありましたが、皆、すっかり下山モード。
結局、一気に下山して新穂高センターに到着したのが15時43分。
ここまで行動開始から11時間少し、足に若干の痛みが出ているのに加え、濡れた靴の中ですれて両の足指に水ぶくれができ足を下ろす度にかなりの痛みが走ります。
なので駐車場までの道路歩き30分が時間以上に長く感じられました。

お風呂に入って食事をし、温泉の休憩室にて22時頃まで仮眠をとってから帰路につきました。
帰宅した日、横山さんから増水による遭難が発生したとの連絡があり、危惧したことが実際に起こったことに驚きました。
気象、状況によるリスク想定、判断等の大切さを改めて考えさせられます。

今回の夏合宿は、前半に出発する北鎌チーム、後半に出発する滝谷チームとメンバーが決まり、新人の吉村くんと私の2人が残りました。
山行に一緒に行ったこともない2人でどうしょうかと逡巡していたら、滝谷に行く予定だった横山さんから縦走に加わっても良いと有難い申し出を頂きました。
とても嬉しく思いましたが、実際、登攀に行きたかったのに私たちのために仕方なく変更して頂いたのではないかと申し訳ない気持ちでおりました。
合宿が終わって、横山さんから「楽しかった」とメールを頂いた時は嬉しく、申し訳ないと思ってた気持ちが少し和らぎました。
出発前、初めての組み合わせ、年代の違う凸凹コンビの3人でどうなるかしら?と少々不安もありましたが、なかなか良いバランスで会話も多く天候が優れない山行でも楽しく過ごすことが出来ました。

名ばかりのリーダーでしたが、同行して頂いたお2人には感謝です。有難うございました。


コースタイム
[8/13] 大町駅出発
[8/14] 中尾高原口バス停前05:38~07:21笠新道入口07:30~10:52杓子平11:01~13:04抜戸岩~13:24テント場13:43~13:55笠ヶ岳山荘14:00~14:10笠ヶ岳山頂14:16~14:27笠ヶ岳山荘15:34~15:43テント場
[8/15] テント場04:33~06:28秩父平~08:20弓折岳~08:30弓折乗越08:43~08:57花見平~09:48双六小屋10:11~11:08弓折乗越~11:47鏡平山荘12:00~13:20秩父沢13:35~14:26わさび平小屋14:43~14:53笠新道入口~15:43新穂高センター~16:18中尾高原口バス停前

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