八ヶ岳(権現岳~赤岳)


三谷

赤岳の岩峰群

月日:2017年3月17日(金・夜)~20日(月・祝) (係)三谷
参加者:横山、吉村、松林、川本
<行動記録>
春合宿のプレとして、南八ヶ岳の権現岳(2715m)~赤岳(2999m)までを縦走した。
金曜日夜、広島を出発し、小谷SAで松林くんと合流。福石PAで仮眠をとる。
3/18、朝5時に起きて即出発する。3月下旬だというのに、明け方は冷え込み霜が降りていた。連休初日とあって交通量が多く、大阪から京都にかけては流れが悪かった。
1時間程度遅れて天女山の入り口に到着する。ゲート前の駐車スペースは満車であった。路肩の雪を削って、何とか車を止めることができた。
横山さんを先導にして出発する。登山口から緩やかなスロープを登ると程なくして天女山に着いた。天女山頂上で小休止する。頂上広場に東屋と地図が載った標識がある。舞を踊る仕女が天の河原で身を清めていたところ、天女が好んで住むようになり、天女山と名付けられたと言われている。天女山頂上を越えたあたりから登山道上に雪が表れ始めた。薄曇りで気温はさほど高くない。大汗かくほどではないが、衣類を調整しながらゆっくり歩く。
しばらくは所々凍った道を歩いて行く。この日権現岳に登ったと思われる軽装の登山者が下ってくる。ヤッケに身を包んでいるところを見ると、やはり稜線は寒いのだろう。
傾斜は徐々に強くなり、2000mを越えるあたりから油断しているとずり落ちるくらいの傾斜になる。登山者によって雪面がツルツルに磨かれている。所々FIXロープが張ってあり、それを掴みながらじわじわと上がっていく。
急坂を登りきると、前三ツ頭(2354m)である。しばらくなだらかな稜線が続いている。この先の三ツ頭方面を見渡すが、ここをキャンプの適地と判断してテントを張ることにする。ラッセルがなかったことで、ほぼ予定通り、本日の行動を終了する。風が出そうなので、雪の堅い部分を切り出してブロックを積む。水を作りつつ、共同のウィスキーをチビチビとやりながら暖まる。晩ご飯の超軽量化仕様のカレーとポテトサラダを食べて、早めに就寝することにした。一晩中強風が吹き荒れてなかなか寝付けなかった。
3/19、幾分風は収まったものの、周辺はガスに覆われている。下界は春だが、3月の八ヶ岳の稜線はまだまだ冬の様相をしている。出発前には温度計が-12℃を指していた。
最初の登りとなる三ツ頭に向かう。まだ樹林帯なので風の影響は少ない。

厳寒の八ヶ岳稜線
厳寒の八ヶ岳稜線

権現岳の登りにさしかかると、ダケカンバがまばらになり森林限界に達する。権現岳には祠があり岩に矛が刺さっていた。険しい八ヶ岳の山々は、やはり山岳宗教や修験道の場であったのだろう。
権現岳からの先の稜線は、風によって舞う氷片が顔を刺す。権現岳からのキレットに落ち込む下りが今回の核心となる。長いはしごからのトラバースが少し悪く、ロープを出すパーティーの順番待ちとなっていた。横山さんがうまく下から抜けていった。後続も従う。パーティーと思っていた登山者は単独行であった。
難所を越えると、キレット小屋のある台地状の樹林帯となる。寒気から解放され、ほっと一息つく。キレットから望む大天狗、小天狗の黒々とした岩峰群は、剱岳の北方稜線を思わせる。全装備を背負っての冬期縦走は、厳しい自然条件の中で、登山の様々な要素を味会うことができる。
キレット越えの縦走路は静かだったが、赤岳山頂は写真の順番待ち。祠をバックに一枚撮って早々に下山する。寒気の中での長期滞在は無用である。交通量の多そうな文三郎新道を避けて地蔵尾根を下ることにする。
赤岳主稜は数珠つなぎとなっていた。

赤岳山頂
赤岳山頂

稜線からの分岐はヤセ尾根となっており、新しい鎖やハシゴが設置されていた。アイゼンを引っかけないように足下に注意して下る。このメンバーなら、自ら注意すべきことはわかっているので問題ないが。
厳しい稜線とは打って変わり、行者小屋のキャンプ地はのどかである。ここは登山口である美濃戸口からのアプローチが短く、多くの登山者を迎えるベースキャンプとなっている。
赤岳鉱泉では、雪山愛好家で賑わっている。通称アイスキャンディーと呼ばれる人工壁は手軽に氷を楽しむことができる。体験的なアトラクションという位置づけである。じょうご沢へのアプローチも短く、アイスを登る軽装の登山者も目立つ。

氷のオブジェと横岳
氷のオブジェと横岳

小屋の前のベンチで打ち上げをする。吉村さんにビールをごちそうになった。外は寒いが、乾いた体に染みた。小屋と氷のオブジェに、荒々しい横岳の背景が異様。ここには何でもそろっており、山に居ながら街の雰囲気を醸し出している。日が陰ってくると、急に寒さが応えるようになる。続きはテント内で。晩ご飯は、簡素に麻婆春雨とポテトサラダ。
3/20、早めに起きて下山を開始する。関東の登山者は今日一日登ることができるが、我々は広島に帰るべく美濃戸口に向かう。所々林道脇に付けられたトレースに従っていく。林道は凍結しておりアイゼンが必要だった。山荘前で予約していたタクシーに乗り込み、車の回収に向かう。運転手が地元の状況をいろいろ教えてくれた。
美濃戸口の山荘のお風呂につかりさっぱりして広島に帰った。
天気がよく、よく歩いて、よい山行だった。

大天狗
大天狗

(記:三谷)

<コースタイム>
3/17(金) 21:40広島東IC→23:50福石PA
3/18(土) 5:25福石PA→11:40長坂IC→11:55天女山入口交差点12:30→12:55天女山13:05→16:00前三ツ頭付近
3/19(日) 6:00前三ツ頭付近→6:40三ツ頭→7:35権現岳→9:00キレット9:20→11:20赤岳→11:45赤岳天望荘12:00→12:40行者小屋12:50→13:20赤岳鉱泉
3/20(月) 5:10赤岳鉱泉→6:10美濃戸→7:00美濃戸口(車回収、入浴)9:20→9:30諏訪南IC→17:50広島東IC
(記:松林)

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