レスキュー講習(in恐羅漢山)


島本

日 時:11月29日(土、ヒュッテ前夜泊)~11月30日(日)
参加者:前夜から福永、元廣、徳永、平本、桑田、島本 当日のみ井沢

 前夜は久しぶりにヒュッテに泊まる。夜8時ごろからボチボチ集まり、徳ちゃんスペシャルのチーズフォンデュとメインのカレー鍋、締めはチーズカレーリゾットを食す。久しぶりにお会いした福永さん、ヒュッテの補修のために遅くに来られた吉岡さんも交えての楽しいひと時だった。
 講習日は、当日参加の井沢さんを待って、講習場所まで40分歩く。現地は前日までの雨の影響は少なく、足場は思った以上に良かった。気温もこの時期にしては暖かい方で寒さに震え上がることはなかった。到着したらすぐに、神庭さんに教えてもらった方法でブナの大木の枝にロープをかける。井沢さんがけっこう上手く、3本のロープをかけてくれた。
 今日の目的は『空中懸垂下降時の登り返しや仮固定を、自分の持っている装備を使って行う』というもの。誰かの方法を真似するのではなく、やり方は人それぞれあるので、自分のやり方で安全に確実に行えるかどうかを試してもらった。
 各自がロープにプルージックをかけ、上まで登り、セルフをとって懸垂のセットをして降りるのだが、宙ぶらりんで全体重のかかったセルフから、ロープに重心を移すのに四苦八苦している。みんな少しでも楽な体勢を取ろうと、足を幹にかけて体勢を安定させようと必死だ。「木から足はずしてよ~。空中なんだから」と声をかけるが、「ちょっとだけ・・・」「え~、無理」と。
 操作を間違えれば下まで落ちてしまう。みんな、自分の作ったシステムの確認に必死だ。ロープがエイト環を滑らず、動かなくなってしまった桑田さん。プルージックが下降器に巻き込まれた元廣さんなどを見ながら、緊急連絡先をお願いした児島さんから「レスキュー講習が、本物のレスキューにならないように」とコメントを頂いていたのを思い出し、『まさかのレスキューになることもあり得るなぁ』と考えた係りだった。どうにか皆さん、自分で考えたり、周りの助言を聞いたりして無事降りられたが、実際に降りられなくなったらどういう方法で降ろすのか、またまた悩みの種は尽きないのである。
 久しぶりに参加した井沢さんは、懸垂下降の経験がほとんどないという事だったので、いきなり登り返しをやっても、それこそレスキューになりそうなので、まずは地味に懸垂下降の練習をしてもらった。遠くまで来てもらったのに、大したことができずにつまらなかったかもしれないが、山岳会は華やかなクライミングや雪山の裏で、こんな地味なトレーニングも行っているので、懲りずにまた参加してね。
 福永さんが来られたのはとても嬉しく、なかなか大先輩と山行をご一緒させてもらうことがないので頼もしかった。多くの先輩方と山の時間をご一緒できたらと思うので、先輩方、ちょこっとでも是非いらして下さい。
12時に雨が降り出し、急いで撤収し戻り、ストーブで暖まったヒュッテでゆっくりとお昼ご飯にした。
 さて、今日の一番の確信は、講習を終えて戻ったヒュッテの中で起きた。
 そこで流れていた映画『アイガー北壁』。初登頂をかけて登った4人だが、結局撤退せざるを得なくなり、そして最期は宙吊りのまま命が尽き果てた実話だ。その撤退シーンに・・・!まさに、ついさっきまで悪戦苦闘した、プルージックでの登り返しや、ロープを使ったアブミなどが出てくるではないか!!みんなからどよめきとも悲鳴とも取れる悶絶の声がもれた。そうだ。多分、自分を守る行動をとらなければならない時は、教えてくれる先輩や、相談する仲間もいない場所で、ただ一人で行わなければならない。全ては自分が、確実に正確にできるかどうかだ。
 といいながら、その後で吉岡さんが持ってきてくれた20センチはあるジューシーな椎茸を食べながら、「わ~、椎茸ステーキぃ♪」と生きている幸せを噛み締めている参加者なのでした。吉岡さんご馳走様でした。
 今回、よりによってレスキューのレの字も理解していない私が係りを仰せつかり、責任の重さに潰されそうになりましたが、相談に乗ってもらったり、講習場所を探すのに付き合ってもらったりと、多くの方のお力を頂きました。皆さんどうもありがとうございました。

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